友達のいない娘に、母親は付き合うべき？

母娘関係改善カウンセラー横山真香です。

友人、彼氏がいない娘は、買い物、旅行、推し活、つねに母親を誘ってくる。それが負担と感じている母親クライアントさんのご相談が増えています。

友人の少ない娘からの誘い、母として応じなければいけないのでしょうか。

娘との向き合い方についてお伝えします。

・友人が気にいらない、と連絡を絶つ娘

20代の娘は、ほぼ友人がいないようだ。まだ20代前半というのに、学生時代の友人と連絡を取り合っていない。友人の名前が出ることはなく、娘が話すことといえば、推し活や気になっている映画や美術展のことなど。

洋服やコスメなどにも興味はあるが、自分に似合うかどうか、ファッションサイトのスマホを差し出して母親に聞いてくる。

本来なら、同世代の友人とおしゃべりすることなのに、と母親は思う。けれども、娘には友人が極端に少ない。

なぜ、友人が少ないのか。

それは、娘がほんのささいなことでも、友人の欠点を見つけると、すぐに切ってしまうということをやってきたから。

飲み会の誘いのメールが来ても無視する。すぐにLINEをブロック。理由は、「○○が、待ち合わせに遅れても、謝らない。○○が、他の人と私の噂話をしていた」。

娘の口癖は、「裏切られた」、「二度と会わない」。

そんなことを繰り返すうちに、ほぼ友人がいなくなってしまった。

・もともと、陰キャだった？

誰だって、人間関係で失敗はする。でも、謝ったり、誤解だったことがわかって、関係性が戻ることはよくあること。

けれども、娘にはそれができない。

もともと、娘は友達が少ない陰キャだったというわけでもない。むしろ、学生時代、クラスでは人気がある方だった。多くの人と打ち解けて、週末には遊びにも行っていた。

それがなぜ、友人を避けるようになったのだろうか。こうしたケースで共通する理由の一つに、娘のプライドが高いというのが挙げられる。表には出さないものの、友人を下に見ているのは母親にも伝わっていた。

「どうして、この娘はこんなに上から目線なのだろう」と母親は思っていたという。それが、大学進学、就職では、娘の思い通りにはならなかった。自分の理想とするところは進学でも就職でも叶わなかったのである。

もう一つの理由は、ささいなことでも、相手を許せない。自分は悪くない。相手が悪いという思い込みが強いのである。

そんなことも、娘が友人を減らしてしまう原因となった。結果、週末、一緒に外出するような友人はほぼいなくなってしまったのだ。

・外出に誘われるのが苦痛

 ならば、一人で出かけてくれればいいのだが、娘は何かといえば母親を誘う。買い物、映画、旅行。母親も仕事をしているので、週末はたまった家事があるし、ゆっくり休みたい。でも、娘に断ると、ひどく不機嫌になる。それに、なんだか可哀そう、という気もして、疲れた体に鞭打って、娘に付き合う。

そうはいっても、推し活のコンサートは耐えられない。周囲は若い人ばかりで、中年女性は浮いてしまうにも関わらず、娘は母親同伴が気にならない様子。最初からほぼ全員、立っているのだが、腰が痛くて席に座りたい。音も響いて頭痛がする。全く楽しめていない自分がいる。正直、苦行なのに、高いチケット代を払う自分がバカに見えてくる。

・娘にも問題があると指摘したいのだが

こうした母親が思うことの一つは、娘に対し、「友人をもっと大切したら」と助言したいことだ。「このままじゃ、孤独になる」とまで言いたいのだが、娘にとって不都合なことを意見するだけで、怒りに繋がる。

「ほっておいてよ」、「私が別にいいと思っているのだから、いいじゃない」。

感情的になる娘の相手をするのが、しんどい。

・誘いを断ってもいい

 娘に意見したいが言えない。誘いを断りたいのだが、我慢する。これでは、娘に対するストレスがたまる一方です。娘は、友人がいなくとも母親がいるからいいと思い込んでいます。けれども、母親には母親のコミュニティがあります。

週末、母親の友人から誘われることもあるでしょう。コンサートなどの日程が重なることもあります。そうすると、どちらを優先すべきでしょうか。

母親は自分の友人を優先すべきです。

娘には、「お母さんはその日は、お友達を出かけるから」と正直に言いましょう。自分の友人を大切にしていることをはっきり伝えます。

娘の推し活に付き合うのがしんどいのであれば、それも断りましょう。重要なのは、母親が友達との交際を大事にしているのを、娘に理解させることです。

今回のようなケースは、友人のいない娘を可哀そうに思って、母親が無理してまで付き合おうとする、その結果、かえって、娘の孤立を助長してしまうということです。

つまり、娘の、母親への依存を高めることに繋がります。このブログ記事を読んで頂いて、お心当たりのある方は、真香の母娘関係改善カウンセリングを通して、新たな行動に踏み出すきっかけを見出してください。

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