母に暴言、外面はいい子の娘、その心理は?
2024.10.3
母に暴言、外面はいい子の娘、その心理は?
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。
クライアントさんからのご相談に次のようなケースがあります。
「うちの娘は、私には暴言を吐き、時には手も出ます。『くそばばあ』、『お前、早くしろよ!』。けれども、夫や祖父母など他の家族や、学校、職場といった外では、いい人を演じます。なので、誰も娘の悪いところを知らないし、話しても信じてもらえません」。
クライアントさんは、「うちの娘が特殊だ」と思ってお話しされるのですが、実はこのケース、決して珍しい話ではありません。なぜ、娘は、母親と、他の家族に対して異なる態度を取るのでしょうか。
娘の心理を考えてみたいと思います。
目次
・思春期から母のことはお前よばわり
娘はすでに小学校高学年の頃から反抗期が始まり、気づけば母親を「お前」呼ばわりしていた。
注意をすれば、その3倍、嫌がらせとなってかえってくる。「食後の食器を洗って」と言うだけで、わざとお皿を乱暴に流しに置く。陶器のふちが欠けてしまうのが嫌で、母親が何も言わなくなるのをいいことに、食べた後の食器はテーブルに置かれたままになる。
部屋も片付けない。物は出しっぱなし、洗濯物は、畳んで置いても、その上に積み重ね、しまうことはしない。それを叱れば、積み上げた洗濯物をわざと蹴とばす。
母親が言うことに、薄ら笑いを浮かべ、言われたことは絶対にしようとはしない。母親は娘からバカにされているように感じる。家では何の手伝いもせず、冷蔵庫からドリンクを持ってこい、と言い、忘れ物をしたら学校に届けさせる。
「そんなの、自分にやらせなさいよ」と友人から言われるが、しないと、娘のいうペナルティが待っている。
たとえば、母親がゴミ出しに行ったときに、玄関の鍵をかけて締め出される。こうして娘の言うことを聞かざるを得ない状況になっていく。
・学校では優等生なのに
そんな娘も、学校では別人になる。クラスの友人には気を遣い、先生に、手伝いを申し出る。明るく、気がきくので、人気者の方に入るし、先生にはお気に入りの生徒なのだ。
学校で学期末にある二者面談などでは、先生の話す娘の様子は想像できない。「助かっていますよ、クラスメートの中で率先して、面倒なことも引き受けてくれるし、いつもニコニコしていて、ムードメーカーです」と言われ、いったい、どこの娘の話をしているのだろう、と思ってしまう。
学校だけではない。社会人になると、会社での評判はすこぶるいいのだ。「気配りがある」「仕事の覚えが早い」といった同僚や上司の評価は高い。対人関係、仕事もそつなくこなす。
家庭でも、父親や、祖父母の前ではかいがいしく、母親の手伝いをする。また、優しい声がけで気配りも怠らない。それを見て、祖父母達も、孫娘を褒める。「幸せね、こんなに優しい娘がいて」。
周囲の誰もが、娘をいい性格だと褒め、時には「あなたの育て方がよかったのね」と言われる。しかし、母親は真逆の娘と日々接しており、喜ぶどころか、裏表のある姿に、恐れすら感じるようになっている。
・外ではいい子、内は暴君、ギャップの理由
娘は外では非常に気を遣っているため、帰るとその仮面を脱ぎ捨てるかのように変身する。
疲れ切って帰る娘のストレス度はマックスで、イライラ、ピリピリした状態にある。目の前にいるオドオドしたような母親には、一番当たりやすい。それがストレス解消になるのだ。
娘はなぜ、そんなに外ではいい顔をするのだろう。外と内とのキャラがあまりに異なるから、ストレスをため込むのであれば、バランスを取って欲しい、と母親は思う。そうしたら、反動で、母親に八つ当たりするのも、少しは軽減されるかもしれない。
・人からの評価を気にしすぎる
このような娘のケースの場合、人からよく思われたい気持ちが非常に強い。周囲の評価をつねに気にしている。それは、自己肯定感が低いことの裏返しでもある。
周囲の期待に応えようとするあまり、疲れ切ってしまう娘にとって、顔色を伺う母親の態度はとくに、いらつく。へりくだる態度を取り続けてきた娘には、同じことをする母親の態度は、自分の最も嫌な部分と重なって見える。
先ほども述べたように、娘は、外でためたストレスを、母親を見下すことでバランスを取っている。しかしながら、それは母親支配の欲求をエスカレートさせることにつながる。
・夫に娘の裏の姿を見せる
どうしたら、娘の八つ当たり解消、サンドバッグにならずにすむのだろうか。それは、母親が娘と距離を取ること。また、父親には、娘の真の姿を見せた方がいい。
娘は、自分が母親をあごで使っているようなところを、父親には見せたくない。なぜなら、父親にはよい娘と思っていて欲しいから。
けれども、現実には隠しきれないことも多い。たとえば、父親が出勤したと思い込み、母親に暴言を吐いているところを、聞かれてしまったというケースもある。娘としては、母親一人なら高圧的に出られるが、父親も一緒となると、そうはいかない。
これだと、夫に告げ口することで、娘から守ってもらおうとするような気になるかもしれない。しかし、これは大事なことなのである。このタイプの娘は、母親をターゲットにして、孤立させようとする。けれども、父親に知られることで、娘の問題が表面化する。
こうした内外ギャップは、娘の問題であり、娘自身が自分と向き合うことが大事なのである。周囲からどう思われているか、気にし過ぎるのはなぜなのか。それが、日常生活に多大なるストレスをおよぼしているのであれば、自身の考え方、」捉え方を変える必要がある。
一方、母親は、娘のサンドバッグから逃れるために、まずは味方をつけること。夫や、実母など、チームとなって娘と向き合うことから始めてほしい。
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テーマ: 怒りについて
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