優しい言葉の後に豹変する娘、母親をふりまわす目的は?
2022.4.5
目次
優しい言葉の後に豹変する娘、母親をふりまわす目的は?
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
・優しい言葉をかけてくる娘にご用心
あなたの娘さんは、どのようなタイプに近いでしょうか。いつもムスッとしていてろくに会話もしない。帰宅後は、自分の部屋へ直行する。
それとも、機嫌のいい時はハイテンションでよくしゃべる。気に入らないことがあると、いきなり怒鳴りつける。さっきまでよく笑っていたのに、と周囲はひいてしまう。
または、気配りがよくて、周囲からも「いい娘さんね」と褒められることが多い。
母娘関係のカウンセリングでは、次のようなタイプの娘もたびたび登場します。どのようなタイプかというと、たまに優しい、でも、豹変すると怖い。
母親が「なんか、寒気がするわ」とつぶやいただけで、「風邪ひいたのでは? これを羽織って」とカーディガンを持ってきたり、「風邪薬なかったら、買ってこようか。それとも病院に行く?」と、心配してくれる。
「この娘は優しい…」と母親は思うのだけれど、いつもそうというわけではない。
先ほどまであれだけ優しいほほ笑みを浮かべていたのが、気にさわったことがあったのか、人が変わったようになってしまうのです。
「ゴホゴホ、咳をしないでよ! うつったらどうするのよ」、「具合悪いなら、晩ご飯、どうするの? 私に作れってこと?」
弾丸のように発する娘の言葉は、心をえぐられるようです。このようなタイプ、自分の娘と重なるという人はいらっしゃるのではないでしょうか。
・他人と母親では態度が違う娘
なぜ、これほどまでに娘の態度が変わってしまうのでしょうか。こちらのケースについては、娘のタイプとして2つの傾向が見て取れます。
1つは、娘の気分がその時々で激しく上下する。機嫌がよい時と不機嫌な時があり、その差があまりに大きくて別人のようになってしまう。また、母親だけでなく、他の兄弟や友人、職場の人の前でもそれを見せてしまうので、距離を置かれるようになる。
周囲からは、「ああ、あの人、気分次第で言葉がきつい時あるよね」といった見方をされることも多いです。
2つめは、母親だけに素の自分を見せるが、父親や兄弟姉妹、外部の人には自分の裏の面は見せない。
冒頭で触れた、カウンセリングでたびたび登場するタイプがこちらになります。機嫌のいい時は、母親にも優しく接します。しかし、何か気に入らないこと、それが母親のことであっても、自分のことであっても、そうした時は暴言を吐き、時に手が出ることもあります。
そこで、母親がどんなに夫や他の娘、息子に話しても軽く聞き流されてしまう傾向があります。周囲は、「そんなにひどくはない」と思っているからです。
むしろ、「また、その話か。お前が母親なのだから、厳しく言えばいいことだろう」とか、「お母さん、お姉ちゃんのこと、そんなに悪く言わないでよ。私には優しいよ」と言われてしまい、こちらの方が悪者になってしまうのです。
・娘の目的はいったい何なのか
なぜ、娘はこのような態度を取るのでしょうか。母親に対しては、自分の気分次第で接すればよいという単なる甘えなのでしょうか。
その甘えは、娘の年齢が30代、40代になっても続いているということでしょうか。
優しい言葉をかけてくれる娘の態度が豹変し、母親に暴言を吐く。目的は、母親を翻弄し、孤立させることにあります。
なぜ、娘が自分に対して表と裏の態度を取るのか。母親は娘のパーソナリティに疑心暗鬼になります。裏表のある娘がおかしいのか。それとも、そのような態度を取らせてしまう自分に問題があるのか。
娘の裏の顔を知らない家族に話すと、「そんな暴言を吐くわけがない」と、逆に非難される。周囲から否定されると、母親自身は孤立を深めていきます。さらに、何が正解なのかといった判断力が低下し、相手の言うことが正しくて、こちらがいけないと思い込むようになるのです。
・母親を支配すること
ここで突然ですが、「マニピュレーター」という言葉を聞いたことがありますか? 聞きなれないのですが、「他人の心を操ろうとする人」といった意味があります。
母親を操ろうと、時に優しい言葉でいたわり、時にきつい言葉で心をえぐる。母親は、「娘は優しい性格なのだ」と思いたい。しかし、娘の攻撃に合うと、理解ができなくなります。飴とムチを出してくる娘には要注意なのです。自分の娘だから、まさか親をマインドコントロールするなんて、と頑なに否定しようとするなら、すでに娘からの支配を受けている可能性があります。
認めたくはないでしょうけれど、一度、ご自分と娘との日常生活における関係を見直してみて下さい。娘の帰宅時間が迫ってくると、今までのリラックスムードから緊張に変わってきませんか。顔色を伺い、何か言われないか身構えませんか。
このケースに当てはまると思われたら、一度、カウンセリングを通して今のご自分の状況を確認してみましょう。娘のコントロールが目に見えない形で強化されている怖れもあります。そうなると、これからますます、娘の言いなりになって日々の生活が非常にストレスフルになります。
今ならまだ、「娘が何となくおかしいのだけど…」と客観的に見る力があるはずです。
カウンセリングを通して、この関係はおかしいと認識すること。そして、コントロールしようとする娘と、どうやって距離を取るのか。具体的な方向性を見出して頂きたいと思います。
母娘関係改善カウンセリングについてのご案内はこちらになります。
娘から振り回されている自分を何とかしたいと強く願っている方には、
「実践マインド・プログラム~振り回されないマインドを育てる」というメニューをご覧ください。
テーマ: コミュニケーション
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