母親を言葉で傷つける娘の心理とは - 母娘関係改善カウンセリング|母娘の関係に疲れる、確執、不仲、修復はご相談ください

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母娘関係改善カウンセリング横山真香のブログ 横浜元町&東京広尾ルーム

母親を言葉で傷つける娘の心理とは

2020.5.13


母親を言葉で傷つける娘の心理とは

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

 

子供の頃は、母親の姿が見えないとすぐに泣き出して周囲を困らせた。何かあるたびに「ママ、ママ」と言って、学校や友達、アイドルのことを話したがった。そんな娘が大人になった今もなぜ、母親に暴言を吐いてくるのだろうか。

 

「小学校6年ぐらいの頃、お友達グループから外されたようでしたが、娘はそれについて話すことはしなかったのですが、家に帰るとむしゃくしゃして弟に当たるようになりました。そのたびに私が怒っていたのですが、あるとき『うるさい! お前』と私に怒鳴り出して、こちらはただ茫然としてしまったのです」と電話カウンセリングで話されたのは北海道在住の花田さん(仮名・49歳)です。

 

「今まで見たことのないような険しい表情に驚く一方、学校で友達とうまくいっていなかったのはうすうすわかっていたので、辛いのだろうなと思い、それ以上強く言うのをやめてしまいました」。

 

友達と仲直りすれば気持ちも和らぐだろうと思っていた花田さんですが、暴言はとどまることなく、大学を卒業し社会人になった今も続いているそうです。

 

  • なぜ、大人になった今も娘は暴言を吐くのか

娘は思春期を経て20歳になっても暴言はおさまる気配がありませんでした。夜、帰りが遅いので「大丈夫なの?」と注意すると、「うるせえな」と吐き捨てるように言う。夕食時も無言のまま食べて片付けもせず自室に戻ろうとする。「自分の食器ぐらい洗ってよ」と言うと「ウザい」と怒鳴る。

 

言うこと、やっていることがまさに中2病で、精神的な成長が止まってしまったのかと言う花田さん。娘と何度も衝突するのですが、そのたびに「お前が厳しかったら、何にもできなかったんだよ」とか「支配しやがって」と言われます。

 

「しつけと思って厳しくやってしまったのがいけなかったのでしょうか」と言う花田さんは、娘が小学生の頃、あまりに生意気なことを言ったので手が出てしまったこともあったそうです。

 

「そのことを覚えていて何かというと、暴力をふるったとか、ののしられたとか言うのです。完全に自分が被害者になっているのです」

 

現在は、息子が遠方の大学に入り家を出ているので、娘と二人きりなのですが(夫は単身赴任中)、さらに気まずい関係になっていると話します。

 

花田さんいわく、「娘は20代の大人です。それなのに、なぜいまだに反抗期の子供のように、暴言を吐いてくるのでしょうか」。

 

花田さんと同じようなケースのご相談はとても多いです。私は長年にわたり、このような娘達の生活状況を伺い、いくつか共通点があると思っています。

 

  • 食事、睡眠、人間関係のバランスが崩れている

 

20歳を超えてもいまだに逆ギレし、暴言を吐く娘。彼女達に見られる共通点の一つは、偏食傾向があることです。なかでもとくに感じているのは、激辛が好きな人が多いこと。辛いものが好きで、喉が渇くとジュースを飲む。その繰り返し。朝から激辛ラーメンを食べる人もいます。

 

一方、痩せたい願望があり食事を抜いたりすることも。口に入れるのは低カロリーのものばかりで、栄養不足も考えられます。そのため、疲れやすい、立ち眩みといった症状もあります。さらに、摂食障害やグレーゾーンにある人もいます。

 

二つ目は、睡眠の問題です。ベッドに入ってもなかなか寝付けない。眠れないからスマホを見てしまい余計頭が冴えてしまう。そして朝、起きられない。起きても頭や身体がどんよりしており、不機嫌という人が多いです。

 

三つ目は、人間関係です。全部というわけではありませんが、友人関係でもめたことがあり、不登校やそれに近い状況になった話も伺っています。友人が全くいないわけではないけれど、相手を信頼しているかといえばそれも疑問です。

 

  • 別人のように優しくなり甘えることも

 

一方で、機嫌のいいときは別人のように優しくなることもあります。母の日にプレゼントをくれたり、「おいしいもの、食べに行こうよ」と甘えてくることも。母親としてはそのギャップに、どちらが本当の娘なのか悩む人が多いのです。

 

優しくて以前のように甘えたりするところがあるのが本当の娘であって、暴言を吐くような一面はあの子ではない。そう思いたい母親は大勢います。

 

母親に暴言を吐いて傷つけようとする娘に多く見られるのは、前述のように心身ともにアンバランスな状態で、感情のアップダウンが激しいことが言えます。

 

娘の怒りのスイッチが入ってしまうと手に負えなくなってしまい、そこまで言うかというレベルの暴言で母親を攻撃してきます。その繰り返しですが、ずっと続くわけではなく一段落するとまるで何事もなかったかのように接してきます。

 

または、怒りが収まり落ち着くまでの間、他の家族とは会話をしても、母親とは一切口をきかないという娘もいますが。

 

  • 母親の育て方のせいで私はこんなに苦しい

 

暴言を吐く娘の多くは、子供のころに愛されなかった、厳しくされた、否定されたなど、過去を持ち出し非難するパターンがあります。けれども、大事なのは現在の自分の状況です。ここがうまくいっていない人が多いのです。

 

友人、職場、交際相手といった人間関係に自信がもてず、不安感も強い。気分にムラがあり、自身の感情をコントロールできていない。そこが、恥ずかしいと思う反面、こういったことも全て含めて、母親の育て方が悪かった。まずい育て方で成長した今の自分があって、だから何事もうまくいかずこんなに苦しいのだという考えがベースにあります。

 

そこで、そんな育て方をした母親がいけないというストーリーが強化され、怒りをぶつけ暴言を吐いてくるのです。

 

娘を観察していると、何か不安をかきたてるようなことが起こった、または起こりそうな場合に緊張感が高まっているのがよくわかります。自分で心配な材料を集めては増大させ、不安感をさらにあおってしまっているのです。

 

怒りのスイッチが入るときは、母親の態度や失言などがきっかけと思われるのですが、実はその前に不安な気持ちが芽生えています。

 

娘自身が不安を抑えきれず、苛立ちと「どうしよう、どうしよう」の気持ちが交錯しています。不安な気持ちを母親に暴言として吐き出しぶつけることで、軽くしたい思いが無意識のうちに働いています。

 

では、そんな娘に対して、母親はどのように対処したらよいのでしょうか。

 

娘は暴言を繰り出していますが、一方で母親の様子をよく見ています。このくらいは言っても大丈夫、と試しています。そして、母親がオロオロしたり、一生懸命ご機嫌を取ろうとすると、よけい苛立ちが募りますが、不安感も大きくなっていきます。

 

そこには「親ならしっかり受け止めてよ」といった矛盾する気持ちがあるのです。「私がこんなに不安なのはあなたの育て方が悪かったから」と娘は信じ込んでいますが、自分が不安でいっぱいになっているとき、親は岩のように自分を受け止めて欲しいのです。

 

「何があっても大丈夫」と動じない親でいて欲しい。けれども、目の前にいる母親はオロオロしている。それがまた自身の不安をかき立て、さらなる怒りへつながっていくのです。

 

状況を冷静に見ると、問題は娘自身にあるのです。うまくいかないことがあると、それを母親のせいにする。そう考える方が楽だからです。けれども、重要なのは自分の問題として乗り越えなければならないのです。

 

母親として、それをはっきり伝えたいと思うでしょう。可能ならばそうしてみて下さい。ただ、それを言うと、「責任逃れするな」と怒ってくるでしょう。そこでまずは母親が、「私のせいで娘が苦しんでいる」という思い込みを外すようにしてみて下さい。「自分のせいだ」と思うと、娘の暴言に耐えられなくなります。しかし、今この子が苦しんでいるのは必要なプロセスであり、自分と向き合うようになって欲しいと強く願うことで、母親の姿勢が変わってきます。その気持ちが土台となって固まっていくことで、娘が無意識に望む動じない姿勢になっていくのです。

 

もちろん、動じない姿勢になるのは簡単ではありません。私の行う「母娘関係改善カウンセリング」では、娘の気持ちを理解した上で、動じない姿勢を身につけていくセッションを提供しています。

 

娘から暴言を吐かれても頑として動じない、そのような姿勢が取れるようになると、精神的にとても楽になります。また、実はそうした母親の態度、言動に娘も安心感を抱くのです。

冒頭の花田さんですが、現在もセッションを受けていらっしゃいます。先日は、娘の問題と自分の問題に境界線をひくことができるようになったと話して下さいました。

 

今回のブログ記事のケースと同じように悩んでいらっしゃる方は、一度、私にご連絡下さい。娘からの暴言を交わし、その先に、動じないご自分がいる。そんな人になってみたいと思いませんか。

 

※5月末には、新しいセッションプログラムをご案内いたします。

「娘への怖れを手放し、動じない人になるスキルを学ぶ」(仮タイトル)

 

関心のある方は、今後のブログでご案内を出していきますので、ぜひご覧になって下さい。

 

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テーマ: 身体と心


このブログを書いた人

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横山真香(しんこ)

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