別居の父に会いたいが、母の怒りでためらう娘
2020.10.29
目次
別居の父に会いたいが、母の怒りでためらう娘
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離婚後も親と会う
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。10月27日発売『女性自身』の記事「竹内結子さん中村獅童贖罪吐露息子の力になりたい…」で、私のコメントを掲載して頂きました。
記事の内容は、女優の竹内結子さん亡き後、息子の実父である中村獅童氏が力になりたいと話していること。これまでも父子で定期的に会っていたことなどが挙げられています。
私のカウンセリングを受けられるクライアントさんの中にも、親の離婚後、行き来している方が複数おられます。
子供の頃は面会交流が実施され、夏休みには離婚した夫婦と子供で旅行に行ったり、大人になってからも食事をしたりといった関係です。
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元パートナーに子供を会わせたくない
一方、生まれてすぐに親が離婚しもう一人の親のことは一切知らないというクライアントもいます。同居の親と祖父母から片方の親について悪いことしか聞いていないので、彼女自身も憎む気持ちがあったと言います。
成人式を迎えたときお祝いのお金を贈ってくれ、「会いたい」と言ってきたそうですが、クライアントは親と祖父母の手前、断ったそうです。本当は会ってみたい気持ちはあったのですが、それを言うと、3人がとても不機嫌になり、家の雰囲気が悪くなると予想できたからです。
その後、別居の親が、大学卒業まで学費を払い続けてくれていたことを知り、自分が社会人として活躍できているのも両方の親のおかげだと思うようになり、感謝の気持ちを伝えたいのですが、連絡先をたずねることにためらってしまいます。なぜなら、その話題を持ち出すと親の表情が途端にきつくなり、「育ててやったのはこっちなのに!」と怒り出すため聞くことができません。
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結婚式場の控室で花嫁姿を見せる
あるクライアントさんは、結婚するとき、もう一人の親に花嫁姿を見せたい思いが強くなり、式場のコーディネーターに相談したそうです。
同じようなケースはあるそうで、そのコーディネーターが取り計らってくれて、披露宴の合間に控室で対面することができました。
片方の親にはばれないように、控室の前にスタッフが立ち、たとえ親族であっても絶対に入れないようにしたそうです。
今は熟年世代の離婚も多いです。すでに子供が成人してから離婚する場合、片方の親に会うのは自由にできるはずです。しかし、前述のように、同居の親がそれを知ると機嫌が悪くなる、口をきかない、無視するといった態度を取るため、子供は会うことをためらうのです。
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DVで逃れ、一生会いたくない
私はカウンセラーになるずっと前、DVから逃れた女性に避難場所としてシェルターを提供する組織の立ち上げに関わっていたことがありました。実際、当事者の方達にもお会いしましたが、命の危険を感じたリアルなお話しを伺い、暴力により恐怖心が植え付けられ支配される過程をまのあたりにしました。
DVを受けた当事者にとっては、相手の声を聞くだけでも震えが止まらず、まして顔を会わせるなど無理な話です。子供の面会交流など不可能でしょう。
先日は、親権を巡ってトラブルになっていた妻が数か月前から行方不明になっており、発見にはいたっていませんが(2020.10.29現在)、別居中の夫が逮捕されたニュースがありました。
熟年離婚などが話題になりますが、実際の離婚件数は平成14年で29万組だったのが20年では25万千組となっています。(厚生労働省「離婚に関する統計」)数字を見る限り減少していますが、そもそも婚姻件数自体が減少しています。
2020年はコロナ禍により生活環境が大きく変わりました。リモートにより在宅時間が増え、夫婦の間がぎくしゃくし「コロナ離婚」という言葉も登場しました。
離婚が増えるのではと予想する専門家もいる中、親権を争う夫婦も出てくるでしょう。
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妻が思う夫と、子が思う父は違う
離婚の理由は性格の不一致、経済的問題、価値観の違いなど様々です。他にもモラルハラスメントや暴力、浮気、ギャンブル依存などがあります。相手の言動が許せず、怒り、憎しみの感情を子供に同じようにもって欲しいと思うかもしれません。
しかし、パートナーの立場と子供の立場は違います。子供の中には、「自分は父親(または母親)のDNAを受け継いでいる」といった思いがあり、悪口を散々聞かされたところで同じような気持にはなかなかなれないのです。
元、または現パートナーへの嫌悪感を子供にも持たせようとするのは、無意識にしてしまうのでしょうか。それとも、意図的にやってしまっているのでしょうか。
先日、私のカウンセリングに来られた20代のクライアントさんは、両親が高校生のときに離婚し、母親と暮らしているそうです。親の経済的負担を考え大学進学をあきらめようとしていたとき、「絶対に大学に行きなさい」と後押ししてくれたのは別居の父親でした。
父親の勤務先は小さな会社で決して収入も多くはありませんでしたが、在学中、バイト代では足りないだろうと会うときは必ずお小遣いを渡してくれたそうです。
さらに、就活では父親の具体的アドバイスが非常に心強く、心が折れそうになるときも支えとなりました。
しかし、気分のアップダウンが激しい母親には、父親と会っていることは絶対に秘密にしていると言います。
「父親が気性の激しい母親と離婚したかったのは理解できます。私だって、近いうちに母と離れて一人暮らしを始めようと思っているぐらいですから」と話すクライアントさんは、その話をいつのタイミングでどう切り出すかを相談に来られたのでした。
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子供の成長には大勢の人が関わった方がいい?
物心ついた時は、親はシングルだったという人、あるいは高校や大学生のときに離婚した、または自分が親になってから、両親が別居したという人もいます。
当事者はもちろん、子供も事実を受け容れ乗り越えなくてはいけないでしょう。親としてはそれぞれ、子供の幸せを願っているのは共通の思いです。
たとえ、親は別々に暮らしているとしても、子供にとってはどちらとも親、それは事実です。DVやモラルハラスメントで心身の状態を脅かすような元パートナーなど、子供を会わせられないケースは別として、子供の成長には、なるべく多くの人が関わった方がよいのではというのが私の考えです。
祖父母や、親戚のおじさん、おばさん、近所の人、卒業した学校の先生、友達の親。さまざまな人の思いや考え方があって、それを吸収し子供は成長します。社会人になれば、相談したいテーマは多岐にわたります。この問題は同居の親ではなく、別居の親に聞きたいと思うこともあるでしょう。
同居の親の気持ち、感情によって、子供(といっても社会人)の思いを妨げるのは、結果的にどうなのでしょうか。
双方の親に気を遣いながら行き来しているクライアントさんと複数接していると、片方の親の「相手に会わせたくない」という気持ちに複雑な思いを抱くことがあります。
もしこのブログを読んで頂き、ご自分のケースにあてはまる場合は、一度ごお気持ちを整理してみませんか。
元パートナーのことは許せないし絶対に会いたくない。でも、娘はどのような気持ちでいるのだろうか…。パートナーのことを非難し続けてきたので、娘も同じ気持ちでいるはずと思っていらっしゃるかもしれませんが、本人の気持ちを推し量ることはできません。
私が今回、このテーマを取り上げたのには、理由があります。それは、娘のクライアントさんが前述したように離婚した親の間で苦しんでいるからです。「お母さんの気持ちもわかるけど、お父さんもかわいそう」
そうした気持ちが、ときに母娘の間に亀裂を生むこともあります。「お父さんだって、お母さんのわがままにずっと我慢していたのでは? だから離婚したのでしょう。私だってお母さんと一緒にいるのはもう耐えられない」
それでも、面と向かって言えない娘さんも多いのです。
最近、娘の様子がおかしい。以前に比べて口数が減った、こうした不安を感じていらっしゃる方は、一度、私の母娘関係改善カウンセリングのホームページをご覧になってみてください。
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テーマ: 父親の存在
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