熟年離婚する母と、距離を取りたい娘
2024.2.19
目次
熟年離婚する母と、距離を取りたい娘
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
熟年離婚が、毎年4万件ほど、成立しているといわれています。母娘関係改善カウンセラーの私のところに寄せられるご相談の中でも、熟年離婚に関するケースは多いです。
母親が長年にわたる結婚生活にピリオドを打つ、という決断に、応援したい気持ちがある一方、こちらに及ぶ影響を考えると、100%、母親の意思を尊重する気になれない、という娘がいるのも事実です。
今回のブログでは、母親との関係が、熟年離婚によって、大きく変わり、それによって苦しむ娘側の事情を取り上げてみました。
・父の悪口を聞かされてきた
物心ついた時から、頭の上で、父と母は喧嘩ばかり。互いに罵り合う両親の記憶しかない。
小学生になると、毎日、母親からは父親の悪口を聞かされた。父親だけでなく、その親、つまり娘にとっては祖父母になるが、父親の親戚関係、全員が母にとって悪口の対象だった。
娘は思春期になると、「そんなに父のことが嫌いなら、離婚したら?」と言うようになった。ずっと母のことが可哀そうだと思っていたが、それなら離婚すればいいと思うようになっていたのだ。
しかし、母の返事はいつも同じだった。「私は今まで仕事らしいことしていないから、今さら、経済的な自立は無理。それに、今、離婚したら、あなたが大学進学するのも難しくなる。片親だと就職だって不利になるかもしれないし」
娘には、そうした母親の言葉は、「私のせいで、お母さんは離婚できないんだよ」と聞こえるようになり、罪悪感が募っていった。
・一人暮らしの娘の部屋を居場所にする母
その後、娘は大学を卒業し、企業に就職。実家暮らしは経済的にはメリットが多いと思っていた。が、連日、仕事から疲れて帰ってくると、母親が今日あった出来事で父親の愚痴を話そうと食卓で待ち構えており、それがいっそうストレスになる。
「お母さん、私、無事就職できたから、もういいんじゃない? 離婚しても」と言っても、母親は、「離婚した親の娘ということで、いい結婚話がこない」と繰り返すばかり。娘の方は、父親の愚痴を聞かされることにそろそろ我慢の限界となり、実家を出ることにした。
すると、母親は「何かあったらいけないから」と言って、娘のワンルームマンションの合鍵を渡せ、と言う。そして、一人暮らしが始まると、色々な用事を作っては、娘のところにやって来るようになった。
休みの日は、一人でくつろぎたいと思っても、母親がやってきて、昼食を作る、と言う。結局、週末は、ジム通いやカフェで本を読むなどして、わざわざ部屋を空けるようにした。
・娘の結婚を機に、熟年離婚を決断
しばらくして、娘が結婚することになった。その1年後には、父親の定年退職が決まっていた。娘が新婚の住まいの場所を告げると、母親は待っていましたと、離婚宣言をしたのだ。それも、いきなり。
母親は、以前から、父親が定年退職した場合、年金額はどのくらいになるのか、離婚したら、自分はいくら受け取れるのかといったことを弁護士に相談し、着々と離婚の準備を進めていたらしい。
父親は最初、「離婚は認めない」としていたが、母親の強い態度に根負けてしまったようだ。家裁で争う程の気力はなかったらしい。
娘は、そんな父親に同情するようになったが、母親には黙っていた。
・新婚の娘の近くで暮らす家探し
母親は、離婚が決まった時から、人が変わったようにウキウキし始め、若返ったように見えた。娘も、「これでいいのだ、母の人生だし」と思い納得していた。そして、娘は娘で新婚生活を満喫していたのだが、そんな状況に暗雲が立ち込めることに。
というのは、母親の住まい探しが、娘の新居の近くと聞かされたからだ。そんな事はひと言も聞いておらず、驚く娘に対して母親は、「あら、もっと喜んでくれるかと思った。あなたは仕事で疲れて帰ってくるでしょうから、私が夕食のおかずを作って、毎日、届けてあげるわよ」と言う。
「それって、おかずを届けるという理由で、うちに来て、一緒に食べたいということかしら」。なんとなく、嫌な予感がする。
・自分は可哀そうアピールする母に辟易
実際、自分の住まい探しが始まると、なんだかんだと言っては、不動産や内覧に付き合ってくれと言ってくる母親。主婦としての暮らしが長く、手続きなど面倒なことは全て夫任せだったので、自分で決めて契約することなど経験がない。そんな不安から、全て、娘に頼ろうとする。娘の方も忙しいので、「お母さん、それは自分でできることだよ」と離れようとすると、追いすがって来る。
「だって、お母さん、一人ではできないから」
こうして、休みの日も呼び出されるようになると、新婚の夫だって、「いい加減にしてくれよ」と顔をする。
「なんで、せっかくの週末を二人でゆっくり、過ごしたいのに、お義母さんの世話をしなければいけないんだよ」。そんな夫のひと言から、喧嘩になってしまうことも。
・あなたの人生と私の人生、混同しないで
母からの電話にあえて出ないと、長いLINEがくる。「あなたが忙しいのはわかるけど、私だって、ずっとあなたのために我慢してきたのよ。もう少し、協力してくれてもいいじゃない」
このフレーズが繰り返されると、今までは、「私のために、離婚しないで頑張ってくれてきたんだ」という気持ちがわき起こるのだが、娘も結婚して、パートナーとの生活がある。一人で勝手に、母親と行動をともにするわけにもいかない。
母親の希望に添えない罪悪感と、夫の不機嫌な表情への申し訳なさで板挟みとなった娘は、気持ちが重くなることが多くなった。
そんな頃、私のカウンセリングを受けられた娘クライアントは、「もう、母にはホトホト疲れました」と言ってはため息を何度もついた。
そこで、カウンセリングを通して、娘クライアントの気持ちをまず、整理することからセッション開始。
今の母親と娘の関係は、母親が新しいパートナーの役割を娘に求めている、ということ。
母親は、自分の第2の人生を、娘をパートナーに見立て、チームで出発しようとしている。けれども、娘の人生は、結婚した相手がいる。母親のこの思い違いによる言動が娘を苦しませているのが事実。
だとしたら、「あなた(母親)の人生と私の人生、混同しないで」ということをきちんと言うべきかもしれない。
そうでないと、娘自身の結婚生活に、大きな影響が出始めている。
母親が、「あなたのために、今まで離婚を我慢してきたのよ」と言うのは、言い訳に過ぎない。確かに、それもあるだろうけれど、最終的にいつ離婚するのか、決めたのは自分自身。その決断は、自分で責任をもって、これからの人生を切り開いていくべき。
カウンセリングを通して、娘さんのマインドは、ここに着地。これをどのような言い回しで言えばよいのか。メッセージとして伝えるには?
ここは、カウンセリングを通して、カウンセラーも、もちろん、一緒に考え、行動できるようにサポートします。
同じようなケースで、またはこれから起こる可能性が高いという方もぜひ、悩んでいる間に、母親との距離はさらに狭まってきます。状況を変えるには、まずは行動から。
私の 母娘関係改善カウンセリング もぜひ、ご検討ください。
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テーマ: 母娘依存
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