カウンセラーは、娘の、母親嫌悪を強化する?  - 母娘関係改善カウンセリング|母娘の関係に疲れる、確執、不仲、修復はご相談ください

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カウンセラーは、娘の、母親嫌悪を強化する? 

2024.9.1


カウンセラーは、娘の、母親嫌悪を強化する? 

カウンセラーは、娘の、母親嫌悪を強化する?

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

母娘関係のカウンセラーとして活動し、15年以上になります。その間、母親クライアントさんから、次のような質問を受けることがあります。

 

「母娘問題のカウンセリングの場合、カウンセラーは、母を非難する娘を肯定し、否定はしない。結果、娘はよけい、母親を嫌悪するようになるのでは」

 

このブログタイトルが気になって読み始めたという方も、もしかしたら、同じ思いを抱いているかもしれません。今回はこちらのテーマを取り上げてみます。

 

ある母親クライアントさんからのご相談です。娘との折り合いが悪くなり、お互い口もきかないように。その期間が1週間、ひと月とたつうちに、母親クライアントさんの方がまいってしまい、何とか会話を試みるも、娘は完全無視。一つ屋根の下で、気まずい雰囲気に。

 

・カウンセリングを受けた娘が、距離を取るように

 

娘は厳しい表情をして、朝食も取らず出勤し、母親が作っていたお弁当も拒否。帰宅しても、コンビニで買ってきた弁当を自室で食べるといったどう見ても、食生活は良いとは言えず。

 

健康を気遣う母親クライアントは、娘にカウンセリングを受けるようにすすめてみた。すすめたと言っても、会話はできないので、ラインでメッセージを送ってみた。

 

「あなたが色々、私に不満を抱えていても、話すことができないのであれば、カウンセリングを受けてみたら?」

 

このメッセージに返信はなかったものの、既読にはなった。そして、2週間たったある日、娘から次のようなラインのメッセージがきた。

 

「やはり、私が思っていたように、あなたは毒母です。カウンセラーがそう言いました。毒母のもとでこれまで生きてこられたことを偉いと思う、と言ってくれました」。

 

予想外の娘のメッセージに、母親クライアントは落ち込んだが、娘との関係はさらに冷え切ったものになっていったという。

 

・一緒に受けようとしても拒否する娘

 

「そもそもカウンセリングを勧めたのは私ですが、かえって、娘が私を遠ざける結果になってしまいました」、と母親クライアントは後悔することに。

 

その後も、娘は同じカウンセラーの所に通い、家の中では相変わらず口もきかない。一体、何のためのカウンセリングなのか、母親クライアントは疑問をもつようになる。

 

「カウンセラーは、娘の話をそのままうのみにしているのではないだろうか。母親のことを悪く言っているのはカウンセラーの方で、よけい関係を悪化させているのでは」。

そこで、母親クライアントは娘に次のような提案をラインでしてみた。

 

「あなたが何度もカウンセリングを受けても、お母さんとの関係が全く変わらず、それよりか、ひどくなっているように感じるの。そこで、お願いがあります。私も一緒にカウンセリングを受けたいのだけれど。それがダメなら、カウンセラーの連絡先を教えてくれる? 私一人で受けてみたいから」。

 

しかし、娘からの返信は拒否だった。「お母さんと一緒には受けません。また、カウンセラーの連絡先も教えません」。

 

・カウンセラーは娘の味方ばかりするのか

 

母親クライアントは、娘との関係が改善されることはない、と感じている。

「カウンセラーは、娘の話だけを信じて、母親は悪者になってしまうのですね」とあきらめ顔で言う。

 

この疑問を今までにも、何度か母親サイドのクライアントさんから伺ってきた。

「クライアントに寄り添うのがカウンセラー」というのはよく言われることである。また、カウンセリングでは、クライアントが話す内容について、「それは違う」と否定したり、「あなたの考え、甘いのでは?」といった非難などはNG。

 

「寄り添う」ことは、相手を理解し、共感すること。この共感が、母親サイドにとっては、娘の母親非難、嫌悪感を助長するのではといった疑念につながる。

 

「娘が、母はこんなにひどい事を言った。手もあげられた。私は居場所がなく、孤独だった」と話せば、「ずいぶんつらい思いをしてきたのですね」とカウンセラーが共感する。

 

カウンセラーはクライアントの話を聴く。傾聴する。自分の価値観を差しはさんだりすることは控える。

 

クライアントの話が真実なのか、そうではないのかをジャッジするのが重要なのではない。

 

クライアントの話のつじつまが合わないこともある。

 

そのような場合、カウンセラーは、「話していることは真実なのか」、にフォーカスするのではなく、あくまで、クライアントの話の流れに沿って、シンプルに聴く。この「シンプルに聴く」というのが正直、なかなか難しい。しかし、長年にわたりカウンセリングを行ってきた経験の積み重ねによって、そのスキルを身に着けられるのである。

 

大事なのは、目の前にいるクライアントがどのような気持ちで話しているのか、悩みの対象である人をどう見ているのか、この部分に焦点を当てているのである。

 

カウンセリングでは、娘クライアントが母親を非難したとしても、そこに共感するのではない。苦しい、つらい感情と向き合っているクライアントの思いに共感するのである。

 

・動じない姿勢で

 

母親クライアントにしてみれば、カウンセリングに通っている娘の態度が一向に変わらないどころか、もっと距離を取られているように感じても、大事なのはそこで決して動じないこと。静観すべきなのである。

 

娘さんの心の中に起こっているのは、様々な感情が入り乱れ、そこに過去の記憶がクローズアップされるので、混とんとした状態になっている。

 

そこから少しずつ、気持ちが整理され、冷静に、客観的に母親との関係性が見られるようになる。カウンセリングによりこのプロセスを通して、新たな母と娘の関係性が展開されるのである。

 

前述した母親クライアントさんのケースでは、その後、ご本人のお誕生日に、小さな花束が置かれていた。バースデーカードは添えられていなかったが、娘からの贈り物なのは確かだった。

 

「まだ、会話はありません。でも、急いで状況を変えようという焦りはなくなりました。

娘にも、私にも時間が必要なのだということがよくわかりましたから」と話す母親クライアントさん。

 

人の心には、時間が何よりも味方というのがよくあることなのだ。

 

 

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