娘を叩いた記憶、自分を責める苦しみを軽くしたい - 母娘関係改善カウンセリング|母娘の関係に疲れる、確執、不仲、修復はご相談ください

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母娘関係改善カウンセリング横山真香のブログ 横浜元町&東京広尾ルーム

娘を叩いた記憶、自分を責める苦しみを軽くしたい

2018.3.31 (2018.4.4更新)


幼い娘を叩いてしまった記憶が何度も蘇る…

子供達が小さかったとき、言うことを聞かないので思わず叩いてしまった。それも何度も。そうした記憶、「母親は絶対に覚えていないと言うのです」と娘さんのクライアントが唇をかみしめながら悔しそうに話されることがあります。

本当にその母親は忘れているのでしょうか。「もしかしたら忘れたふりをしているのかもしれません」と娘さんは続けます。

さて、母娘関係改善カウンセリングを行っている私のルームには、子供を叩いた記憶により自分を責めている母親のクライアントさんも来られます。

50代の方です。

「子供を叩いてしまった事を忘れることができない。つらくて苦しい記憶です。もちろん、忘れる事はしてはいけないのでしょう。けれども、それを思い出す度にどうしようもない事ですが後悔し、自分を嫌悪するのです」

自分を責める行為はつらい事です。

自分を嫌悪するのも苦しい事です。過去の事実は消しゴムのように消えるわけではありません。母親の方にも子供の方にも双方の記憶の中に残っています。

「買い物帰り、公園の近くを通り過ぎようとしたら若い母親がまだ3歳ぐらいの男の子に向かって大きな声で叱りつけているのです。その声はかなり遠くまで聞こえる程で、男の子もそれに負けないぐらい泣き叫んでいるのです」
母親の叱り声と子供の泣き騒ぐ声が聞こえてきた時、そのクライアントは心臓がドキドキし始め足が止まってしまったと言います。その瞬間、脳裏に浮かび上がったのは泣きべそをかいている5歳の娘の顔でした。

「ママ、ごめんなさい。ママ、ごめんなさい」何度も謝る娘に対して、クライアントは平手うちをくらわせていました。

そんな事を何度か繰り返してしまっていたのです。

記憶を覆い隠したいと思っても、何かの瞬間にそのシーンが顔を出す。

「当時の苦い思い出です。娘にすまない気持ちでいっぱいになり、とにかく電話で声が聞きたい、いや、メールにしようかなどと衝動的にスマホをバッグから取り出すのですが、それをしても娘からなんの返信がないことを思い出し、再びバッグに戻すのです。」

このクライアントさんの場合、娘さんとは別々に暮らしており、用事がない限りはわざわざ連絡を取ることはしていないのです。

娘さんは中学生の頃から、母親に必要以外は話すことを避け、顔も見ないようになっていました。今は結婚し遠距離に暮らしています。2年前に妊娠、出産したのですが、娘さんはその時実家に帰る事はしませんでした。

クライアントさんは「やっぱり…」と思うと同時に、「今でも私の事を許していないのだろうな」という思いにとらわれ、自分を責めていたそうです。

その後も、育児に追われているはずの娘に食品やベビー服などを送ってはいますが、いつも簡単な一文のメール「ありがとうございます」がくるのみ。孫に会わせてもらえたのも、今までに1回だけだそうです。

「全て、自分のした事が原因で、娘が私の事を避けるのも当然です。

 

でも、何とか罪滅ぼしのチャンスを与えて欲しい」

と言います。

子供を叩いてしまった、罵倒したり、他にも様々な事をしてしまったのは事実です。それはどうしても書き換える事は不可能です。

けれども、その事実をいつまでも心に留め、自分を責め続ける。母親は一生、その重荷を背負っていかなければならないのでしょうか。

このクライアントさんには、その思い、考え方を見つめ直す機会としてカウンセリングを受けて頂きました。そして、セッションを通して、過去の事実を受けとめる、また娘さんとの現在の関係性を再構築する、そのためのアプローチを実践して頂くようにしました。

そして、つい先日、このクライアントさんから次のようなメールを頂きました。

「先日、娘から久しぶりに孫の写真が送られてきました。そこに、『子供を育てるのって本当に大変、だけど可愛いです』とありました。以前だったら、これを見て、私に対するあてつけでこれを書いてきたのだ、やはり私を責めているのだと思っていたかもしれません。それは娘に聞かないとわかりません。でも、今の私は素直にこの一文を受け容れているのです。そのままに、娘が子供を可愛がっているのだと。そして本当に嬉しい気持ちがわいてきました」

クライアントさんの心にどのような変化が生じていたのか、

 

この記事を読んでくださっている方達、お一人それぞれ受け止め方は異なる事と思います。

ただ、考えて頂きたいのは、母親自身がずっと自分を責め続けている状態は、それで娘も幸せと感じるだろうか、という事です。

過去の事実をどのように受け容れる、あるいは受け容れられるのか。そこにはその母親と娘だけにしかない関係性が大きく影響するのも事実です。

それならばどのような関係性が両者にとってよいのか。その部分について、母親も娘も向き合う機会がとても大切です。ただ、そのタイミングはいつでもいい、というわけでもないのです。

このタイミングについては、また次回のブログで書かせていただきますね。

母娘関係改善カウンセラー横山真香 横浜元町&東京広尾ルーム

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