何も決められない娘にしてしまった母親が今後すべき接し方とは?
2020.1.20
目次
何も決められない娘にしてしま何った母親が今後すべき接し方とは?
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
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なんでも聞いてくる娘
「娘は幼い頃から私の言うことをよく聞く子で、口ごたえなどほとんどしませんでした。自分では何一つ決められない性格なのだと思って、私の方から指図していたのです」と話すクライアントの良美さん(仮名55歳)。もうすぐ30歳になる娘についてあまりにも自主性がなく心配していると言います。
「子供の頃、『学校に持っていく筆箱はミッキーかな、スヌーピー、どっちがいいと思う?』といちいち聞くような子でした。大人になってからは仕事に行くときの洋服から趣味で始めるダンス教室もどこにしたらいいか、全て私に相談してきます」。
母娘の仲はずっと良好で周囲からは「姉妹のよう」と言われることもあるそうです。家族は夫婦、娘、下に弟がいますが、母娘の結びつきがあまりに強固なため、夫、息子はかやの外です。
実家の祖母や姉妹からは、「娘のことを構い過ぎでは」と言われることが多かったのですが、良美さんは「余計なおせっかいだわ。私と娘は双子みたいで好きなものも同じ。考えていることもよく似ているのだから」と反発する気持ちがありました。
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娘と自分の価値観が同じと思い込んでいた
休日も母娘べったりの様子は変わらず、お揃いの服で外出。コンサート、映画、食事、「娘とは本当に好きなものが同じなのよ」と友人達に自慢げに話すこともあった良美さんですが、娘が20代半ばを過ぎた頃、友人達の中で一人、二人と同棲や結婚の話がチラホラ出るようになりました。
「そういえば、娘は学生時代も誰かと付き合うことはなく、休日はいつも私とばかり一緒だったな」。良美さんは娘が自分に遠慮して付き合ってくれているのではと思うようになり、ある時言葉をかけてみたのです。
「いつもママと一緒に出かけてくれるけど、あなたもそろそろ、彼氏とか付き合ってみたいと思わないの?」
すると娘はなぜか不機嫌な顔になり、「別に」とつぶやいて部屋を出て行ってしまったのです。
今までにない娘の態度に良美さんはショックを受けて、その後は彼の話などはしないようにしました。
娘が20代後半になると、友人から結婚式の招待状が届くようになりましたが、娘は着て行く服やご祝儀の額などいちいち、良美さんに相談するものの、自分の結婚についての話には一切触れることはありませんでした。
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コミュニケーションの方法がわからない娘に驚き
良美さんは、親や親戚、友人達からも「娘はそろそろ結婚しないのか。交際相手は?」とたびたび聞かれるようになりました。しかし、娘に相手がいるようには見えず、意を決してたずねてみたのです。
「異性に興味がないわけではないのなら、結婚する気はあるの?相談所に行ってみる方法もあるわよ」
すると娘は、「今までも、友人や職場の人に誘われて合コンや婚活パーティみたいなところに行ったことはあるけれど、どうやって男性と話したらよいのかわからない」と答えたのです。
それ以前にも、良美さんは娘の言動に不安を感じたことがありました。「そのくらい、自分で考えなさいよ」と心の中で思うことが色々あったのです。
たとえば、髪形を変えようと思ったとき、美容院に一緒に行ってほしいとか、購入した洋服が気に入らなくて返品したいのだけれど、店員にどのように伝えたらいいのかわからないから、代わりに電話をして欲しいとか。
人に依頼するときや言いづらいことがあるとき、ほぼ母親に聞いてくるか、代わりにやってと言うのです。
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母娘の世界は秘密の花園だった?
娘は会社で1日中パソコンの前に座り、データチェックや集計を取ったりと、ほとんど人と接することのない仕事だったので、人間関係に気を遣うことはなかったのです。そして仕事が終われば、食事に誘われてもとっとと帰ってくるような日々でした。家に帰り母親とだけのおしゃべりを楽しむ。それだけが娘にとって安全で居心地が良かったのです。つまり、家と母親は娘にとって花園のようなもので、外部の世界はどのように接したらよいのかわからないことがあったのです。
良美さんはようやくそのことに気づいたとき、「取り返しのつかない状況になったしまった」、なぜなら娘をそのような性格にしてしまったのは私だからと思いました。
娘のことを大人しい子だと思い、親が指示してやらなければと思いそのようにした。社会人になれば、好きなもの、行きたい場所、着たい洋服、趣味が同じだと思っていた。でも、よく考えてみると、全て良美さんからの提案で娘が何かこうしたいという意思はなかったのです。
母親の良美さんが「今度の週末どうする?」とたずねて、「じゃあ、どこそこに行こうか」という話になり、娘はそれについてくる。
「自分で考えて行動する機会を私が奪っていたのかも」。良美さんは自分を責めるようになりました。
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やり直しはいつからでもできる
良美さんは、娘のこれからの人生を考えると、「私の方が先に亡くなるわけだからこの子は一人になってしまう。娘はこれからどうなってしまうのだろう」と真剣に悩むようになり、カウンセリングルームに来られたのです。
でもそのように思い込むのは早すぎます。なぜなら、人は「このままではいけない」と気づいたときがその人のターニングポイントなり、思考を、さらには行動を変えることができるからです。
良美さんがそのことに気づいたのであれば、今度は娘さんに気づいてもらわなければなりません。母親が変わることで娘にもいい影響を与えることができる。(その反対もありますですが)それは私の10年以上のカウンセリング活動においてこの目で見ていたことであり、確信しています。
それでは、娘に気づきを促すにはどのようにしたらよいのでしょうか。まずは良美さんの行動を変える必要がありそうです。休日を別々に過ごす。趣味で一緒に通っているジムも辞めて娘だけ行かせる。そうすると、娘も「辞める」と言い出すかもしれません。ポイントはその時にどのような言葉がけをするかです。
「あなたもそろそろ、ママから離れて…」と言うと、娘は見放されたように感じるかもしれません。そこで、「私はそろそろ、身体がしんどくなってゆっくりしたいけれど、あなたはせっかく続いているのだから」など、行くモチベーションを持たせてあげてください。
今まで母親が一緒だったのでできなかったコミュニティができるようになるかもしれません。そして、自分で考える癖がなく今までやってきているので、小さなことの決断をする機会を増やしてあげてください。
「もう今からでは遅い」と決めつけてしまうのが一番問題です。人は頭も心も柔軟です。まして30代はまだまだ若いですし、生き方の変更が十分にできる歳です。
それでも、どのように娘に接していったらよいのかわからない、自分も娘に依存している、といったお悩みを抱えておられるのであれば、私のカウンセリングを体験してみてください。
何をきっかけにして、娘との関係性を変えるのか、お話しを伺った上で見つけたいと思います。また、ご自身のマインドセット(思い込み)に気づいていただくことで、思考を変え、行動が変わるチャンスをつかんで頂きたいと思います。
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テーマ: 女性のためのカウンセリング
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