娘と衝突しないで最後まで話し合いができるようになるには
2018.6.3 (2018.6.20更新)
目次
娘と話し合いにならず途中で衝突してしまうそのわけは…
「またやってしまった…」自責の念にかられる。娘とほんの些細なことから口喧嘩になり、怒りが爆発。
「親に向かってそんな口きくなんて」「いつもあなたは自分のことばかり、いい加減大人になったら?」
気がつけば娘は目の前にいない。玄関の扉を大きな音をたてて閉め出かけた様子。
娘さんとこのようなシーンを繰り返している場合、この文章を読むと嫌な気持ちが蘇るでしょう。
自分を責める気持ちと、一方で娘の方に非があるのだと思いたい気持ち。
なんとも言えない気分になりますよね。
けれども最終的には、「自分とあの子の相性がよくない」とか「あの子の頑固なところは姑そっくり」などさまざまな言い訳を考え自分を納得させようとはしていませんか。
このような考え方をしている、同じことを繰り返す可能性が高いです。それも恐らく感じていらっしゃいますよね。
「このパターン、いつまで続くのかしら」「もう早く家を出て行ってほしい」「誰か良い彼氏でも見つけて結婚してくれないかしら」
極端な話、ここまで考えてしまう母親もいるでしょう。
娘と話し合いができず衝突してしまうのは、お互いの性格が合わないから。
そう結論づけるとある意味、気持ちが楽になります。
ただ、今後娘さんと接する上で根本的解決にはつながらないのもわかっていますよね。
また同じように衝突するのがわかっていると、それを回避するためお互い話しをするのを避けるようになります。
そうなるとお互い何を考えているのかわからない。溝はますます深まるばかり。
このような場合、ご自身の態度をほんの少しばかり振り返ってみることをおすすめします。
たとえば…娘さんが口を開いたとき、最初から相手を否定する気持ちで待ち構えていませんか。
「今度は一体何を言い出すのだろう、この子は」と身構えたり、「どうせまた私を非難するのでしょう」と疑ってかかったり。相手の話を聞く前に一種の戦闘モードに入っていませんか。
もしかしたら夫婦間でも同じようなケースが考えられるのですが、娘さんの話を最後まできちんと聞くことができているでしょうか。
話をしている娘さんの気持ち、想像できていますか。
「何を馬鹿なことを言っているの?もう大人なのに」と責めるばかりでしょうか。最後まで話をさせていますか。途中で遮っていませんか。
「いやいや、私はちゃんと聞いている。当然でしょう、そんなこと」と思っていらっしゃいますよね。
「私はいつだって、ちゃんと最後まで娘の話を聞いて、自分なりに判断して考えを言っているわよ」
そう思われる方が断然多いでしょう。
けれども、私のカウンセリングでお母様であるクライアントさんに話し合いの経過を伺うと、「…そうだと思います」とか、「わからないのです」「ああ、それは…そうじゃないかしら。いや、違うかしら」と躊躇されたり、しばらく考えて結局答えが出ないケースが結構多いのです。
何も私がクライアントさんの返答に困るようなことを質問しているわけではありません。
娘のことを知っていると思っていても、具体的に質問させて頂くと案外、言葉にできないことがあります。それは何も娘でなくても、夫についても他の子供についても。
自分ではわかっていると思っていたとしても、あらためて聞かれると実際は知らなかったというのはよくあることなのです。
別に知らなくてもどうでもよいことならば、問題にはなりません。
夫がラーメン好きで、麺の太さに実はこだわりがあったなど、妻にとってはどうでもよいことなのです。
しかし、娘が何を感じ、何を思い、母親にどのようなメッセージを伝えたがっているのか。
これはとても大事なことです。ぜひキャッチして受けとめて頂きたいのです。
さて、再び娘と顔を合わせて何か話をするときのシーンに戻りましょう。
娘が言い出したことに対して、あなたの気持ちはどのような状態になっているのでしょうか。
「今度は一体何を言い出すのかしら?」という不安でしょうか?
それとも「また馬鹿なことを言い始めた、この子っていつまでたっても本当にしょうがないわね」という軽蔑の気持ちでしょうか。
または「相変わらず親を見下した言い方して。いつも上から目線なのだから」といった悔しい思いでしょうか。
こうしてみると、娘さんの話を理解する前にあなた自身のさまざまな感情が渦巻いているのではないでしょうか。
全くまっさらな気持ちで娘さんの話を聞く態勢になっているでしょうか。
娘さんと話していて感情的になるのは、話している内容のどこかに心がひっかかり過剰に反応している可能性があります。
それは何でしょうか。
なぜ、あなたはそこにひっかかるのでしょう。考えたことはありますか。
あるいは、あなた自身の価値観と娘の言っていることが離れているから。そのギャップが受け容れられなくて、そんなことを言っている娘自身の性格に問題があると思っていませんか。
または、娘の言っている内容が理解できていない。けれども、それが相手にわかってしまうのが怖くて、話を打ち切りたい気持ちが強くなっている。
相手が言っていることの間違いを指摘したいのだけど、言葉では負けてしまうのがわかっているから、娘の人格攻撃に話をすり替えようとする。
ここまで書いたことについて、「私は違う」と思う方が大半でしょう。
もちろん、違うでしょう。なぜなら、あなた自身はこういった娘との行き違いに苦しんでおられて、この状況を何とか変えたいと思って私のブログを読んでくださっているのですから。
今あげた事例は、そんなことすら気づいていない、ひたすら娘に非があると思い込んでいる人達のことです。
けれども、感情的になってしまって娘と衝突するケースによくあるパターンでもあります。
もし、このブログを読んでくださって「自分は違う」と思われても、話し合いが感情的になり衝突して終わるケースにこうした心理的な背景があるのだ、という事を少しでも理解して頂けるのであれば、今後娘さんとの関係性は大きく変わる可能性があります。
そのためには、娘さんとの話し合いのパターンを見つけだす必要があります。ご自分で言った言葉、娘さんからの言葉を紙に書き出してみて、どこが衝突するきっかけになっていったかを探し出すのもいいでしょう。
先ほど書いたどこにひっかかるのかを見つけだすのもいいでしょう。
それをやってみてもわからない。この関係性は娘に限らず夫との間でもそうだ、などいろいろ思い当たることがあれば、そのような場合はカウンセリングを利用する方法もあります。
人は自分の思考癖や考え方の傾向がわかっているようで、パターンまでには気づいていないことが多いのです。
以前来られたクライアントさんのケースですが、再び娘さんと言い合いになってしまったときに、「お母さんは私の話いつも遮るよね! 私のこといつも非難ばかりして、それも同じことしか言わないよね」と言われたとき、ハッとしたそうです。なぜなら、同じ言葉を彼女自身も実母に心の中で投げつけていたことを思い出したからです。
「私の周りはなぜ、話のわからない人ばかりなのだろう。どうして、最後まで話し合いが終わらず、いつも途中で喧嘩、言い合いになっているのは相手のせいとばかり思っていました。でも、カウンセリングを受けてみて日頃自分が娘に対しどのような言動を取っているのか振り返るワークをしたことで、私が実母と同じ対応をしていることや、他人に対し全く共感できていないことに気づいたのです」
娘さんとの話し合いがこじれているのなら、早い段階で今までのやり取りの仕方を変えましょう。
いつかなんとかなるだろう、と構えていると溝は深まるばかりです。
母娘関係改善カウンセラー横山真香 横浜元町&東京広尾ルーム
テーマ: コミュニケーション
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