相談する人がいない孤独を感じる母親
2019.2.15
目次
相談する人がいない孤独を感じる母親
※2019年より母娘問題の連続講座を始めます。
※2019年より関西在住の方のための出張対面カウンセリングを行います。
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
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虐待事件で逮捕の母親、「相談する人はいなかったのか」
連日報道されている千葉県野田市小学4年女子死亡の虐待事件。夫の暴力を止められなかった妻に対する非難の中に、「相談できる人は誰もいなかったのか」という声があります。
妻の親族はDVの相談をしていたそうですが、なぜ妻は学校時代の友人や、または職場の知人、あるいは子供を通して知り合いになったママ友などに助けを求めることができなかったのでしょう。
相談できる人が妻の周囲に一人もいなかったのでしょうか。
現代はライン、電話、いつどこにいても人とつながりやすい時代です。電話で話すのがつらいときは、メールやラインで気持ちを伝えることができます。
精神的につらいとき、SOSを出せる人が一人ぐらいはいてもおかしくないのでは、と思いがちなのですが、現実はそうでもない状況があります。
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周囲に相談して後悔する
母娘問題を専門にカウンセリングを行っている私のところには、母親のクライアントさんも多く来られていますが、セッションを受ける前、親族や知人などに相談したという方もいます。
「母親として娘にどう接してよいか、わからない…」。
そんな悩みを友人に話してみたところ、「うちも同じよ。○○ちゃん、いい子じゃない。もっと、いい面を見てあげて」と軽く流されてしまったとか、幼稚園時代のママ友に打ち明けたところ、その後別の人から「今、娘さんとうまくいっていないのだって?」と言われてしまい、話したことを後悔したとか。
知人に話すのはリスクが生じます。
それでは親族、たとえば実母に相談するのはどうでしょうか。
この場合、実母から「あなたが甘やかすからいけないのよ。お母さんは前からあなたにそう言っていたじゃない」と叱責され、相談どころではなくなってしまうことがあります。
もちろん、最初に夫に相談した人も沢山います。
夫の反応として多いのは、「心配しすぎだよ。もう少し娘が大人になれば関係も変わるよ」というものから、「女同士のことはわからない。俺に相談されても困るよ」と突き放されてしまう。問題を軽視される、あるいは最初から話を深く聞こうとしない傾向が夫にはあるようです。
職場の先輩に話してみたら、「あら、大変ね。それって絶縁の一歩手前じゃないの」とかえって不安をあおるようなことを言われてしまい、相談する前よりもさらに落ち込む。
もっとややこしくなってしまうのは姉妹に話した場合。娘にとってはおばさんですが、世話焼きの場合、仲をとり持とうと張り切る人や、自分の方が姪の気持ちがわかると、娘に味方する姉妹もいて、話しが余計ややこしくなることがあり、これも相談したことを悔やむケースです。
そうこうしているうちに、娘との関係性は悪化していきます。
母親は周囲に相談したことでさらに傷つき後悔すると、「自分の苦しさを理解してくれる人がいない」と孤独を感じるようになります。
「娘との関係を誰に相談したところで、結局は同じ」
この状況は、出口なしのように感じてしまうのです。
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娘との関係がうまくいかない母親の私が問題?
周囲に相談してよけい不安や悩みが募り、結果、話したことを後悔するのですが、もう一つ気持ちが落ち込んでしまうことも。それは、母親と娘は同性同士、仲がよいという世間一般の見方です。
「実の娘との仲がうまくいっていないなんて…。あの人自身に何か問題があるのかも」と、相談した相手が自分のことをどう思うようになったか、そのように考えると自分を恥じてしまい、相談した相手に再び会うのが苦痛になります。
「今度会ったとき『その後、娘さんとはどうなった?』なんて聞かれたら嫌だし」という思いが膨らみ、その後は連絡が取りづらくなることもあります。
そうなると、今まで気軽におしゃべりができていた友人と疎遠になることも。
友人だけでなく、実母や姉妹に相談した場合も同じことが考えられます。今度会ったとき娘との関係を聞かれたらなんと答えようか。それを考えただけで気持ちが重くなり、相手から誘われても何か理由をつけて断ったりしてしまうのです。
こうして、気がつくと母親自身、話したいこと、相談したいことは沢山ありながら誰にも連絡を取りたくない。その結果、大きな孤独を感じるようになります。
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全く知らない相手に話すことの安心感
知人、友人、親族に悩みを話すのは決して悪いことではありません。それにより解決されることもあります。
しかしながら母娘の問題は背景にあるものが複雑です。相談した相手にもよりますが、両者の関係を冷静に客観的に見ることが難しい面があります。
というのも、相談した相手が双方をよく知っていることで、無意識のうちにどちらかの味方になることがあります。
立場もありますがたとえば祖母が孫娘をひいきし娘を非難する。あるいは祖母が実の娘(祖母は母親)を味方し孫娘を責めることもあります。娘は母親と祖母が一緒になって自分を追い込んでいると思い、関係はさらに悪くなります。
相談したことで、祖母やおばを巻き込み、問題がより大きくなるケースも沢山あるのです。
そこから姉妹関係やおばと姪、祖母と孫娘が疎遠になった話も私は数多く聞いています。
こうしたケースを見ていくと、相談するという行為は相手を慎重に選ぶ必要があるのがよくわかります。
とくに家族の問題は、とてもデリケートな内容のものを含んでいます。またそこから派生する人間関係への影響は想像以上に大きなものとなります。
それだったら、まったく知らない赤の他人の方が相談者にとってメリットが大きいのです。
しかも、専門家であればこその経験、知識による具体的アドバイスが得られます。
カウンセリングルームに来られたクライアントさんからよく伺うのは、「全く知らない第三者の方が、いちいち状況に対する言い訳をしなくて済むので気が楽です」とご意見です。
相談した相手が自分と娘をよく知っている関係なので、どうしても自分を弁護するために状況説明を事細かに話さなければならない。
そうかといって、話した後に娘のことを悪く言われたら、不思議なもので何だかとても嫌な気持ちになる。
自分としては一生懸命育てたつもりなのに、それを否定されたような気分になり、ますます気持ちが落ち込む。けれども、第三者であるプロのカウンセラーには状況を客観的に伝えるだけで理解してもらうことができるし、娘の悪口を言うわけでもなく、今後のビジョンを見出すための質問をしてくれる。
カウンセリングはとても建設的な言葉のやり取りが展開し、そこには相手がどう思おうがそんな心配は不要です。
カウンセラーが自分のことをどう感じようが、そんなものはクライアントにとって重要ではないからです。
こうしてみると、相談内容は複雑に入り組んで見えますが、それを解きほぐしていくのは専門のカウンセラーに任せた方がいいと思いませんか。
なまじっか、知り合いに話して問題を余計複雑にしてしまうよりかは。
そして、いつもクライアントさんがお帰りになる際、おっしゃってくださるのは「もっと、早くカウンセリング受ければよかった」というお言葉です。悩んでいる時間より、解決のために時間を過ごしたいとは思いませんか。
遠方にお住まいの方は電話カウンセリングのご利用が可能です。
カウンセリングの進め方、内容についてのご相談はいつでもお問い合わせください。
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テーマ: 孤独感
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