「私と向き合っていない」と娘から言われたら
2020.4.1
目次
「私と向き合っていない」と娘から言われたら
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。
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娘からの「ママ、私を見ていないよね」にうろたえる
母娘関係改善カウンセリングを行っている私のところに来られる母親クライアントから次のようなご相談を受けることが度々あります。以前からずっと気になっていたのですが、最近とくに増えていると思いこのテーマを取り上げてみます。
今まで、娘さんから「お母さん、私のこと見ていないよね」と言われたことはありますか。「見ていない」とはどういう意味で言っているのだろうと、首をかしげる母親もいるかもしれません。
「ずっと見てきたじゃない」と答えながらも心臓がドキドキしている。このように感じてしまうのは、娘の言っていることが少しは当たっている可能性があります。
「どうしてそんなことを言うの? お母さん、ちゃんとあなたのこと見てきたじゃない。お弁当作って、学校の参観日にも仕事休んで行ったのよ。進学だって就活だって、いつだってあなたの相談にのってきたじゃない」
わけがわからずに答えると、娘は真正面から母親をひたと見据えて次のように返してくるのです。
「もちろん、そうだったよ。それはすごく感謝している。だけどね、なんか私と向き合ってくれていないように感じるの」
「そんなこと、あるわけないじゃない」。娘が言うのを必死に否定するのですが、相手は納得していない様子。そんなことが繰り返され、結局は何も結論が出ないまま。娘も母親もモヤモヤが残ったままになります。
実は母親は心の中であることを感じているのです。それは、娘が言っていることは、100%間違っているわけではないということを。
また、このような類の会話を娘とはしたくない気持ちもあります。
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育てづらい子だと感じていたけれど
このようなご相談をされるクライアントの方々に共通しているのは、娘が子供の頃から育てづらいと感じていたことです。
少し注意しても口ごたえする。こちらが何気なく言ったことに逆ギレする。
「たとえば、『これをやっておいて』私が言うと、『なんで?』『どうして? お兄ちゃんはしないのに』とか、出かけるときになって急に『行かない』と言い出す。子供を一人置いていくわけにはいかないので、何とか説得しようとしても頑として動かない。そこで、急きょ予定を変更せざるを得ず、他の兄弟姉妹が我慢する。いちいち反抗されるとこちらも嫌な気分になりまたかと思うようになると、関わるのを避けるようになってしまうのです」と話すクライアントさんも多いです。
娘との会話がスムーズにいかない、言えばこちらも疲れる。そこで必要以外に声をかけない、当たりさわりのない会話で済ませるようになります。
もし、この娘の他に兄弟姉妹がいたのなら、母親は他の子との接し方の違いに気づくでしょう。
「ほかの子だとスムーズにいくのに、どうしてあの子との会話はぎくしゃくするのかしら」
やがてそれは、性格の違いであるとか私とは相性が合わないという認識になります。
「あの子とはどうも合わない」。しっくりこない感じを自分では認めていても、それを娘に直接言うことはしないです。ただ、隠そうとはするものの、娘の方では何となくそれを察知してしまうのです。
これが、娘の言う「お母さん、私と向き合っていないよね」になるのです。
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母親と距離を取るタイプと、よりしがみついてくる娘
「母親が私と向き合ってくれない」。娘がこのように自覚する中、母親とどのような関係になるかというと、大きく二つに分かれます。
一つは、娘の方でも「母親とは合わない」と認めることで、あえて距離を取ろうとします。それは、離れることで自分も精神的に楽だという思いがあるからです。
一方で、母親が自分と向き合ってくれないことをマイナスに捉えてしまうと、娘の中には母親により執着する人も出てきます。
そこには、母親から見捨てられたらどうしようという強い不安が存在するのです。そして、よけい母親に執着するようになります。
このような場合、母親として娘にどう接したらよいのでしょうか。娘が言ってくることは絡んでくるのと同じです。
ああ言えばこう言う。娘の問いかけに答えると、それが気に入らないのでまた何か言ってくる。でも、それは絡みたいという娘の要求です。そうやってどこまでが許容範囲なのか娘から試されていると言えるでしょう。
よくこのような場面で困ってしまったことがある母親のクライアントさんは、「娘からつっこまれても何を言えばいいのか、頭の中がまっしろになってしまい黙ってしまう。そうすると、余計『お母さん、私から逃げているでしょう』とか、『無視している』と怒られるのです」と言います。
娘から絡まれると、期待されている答え方をしなければと思う一方、何を言えばこの場から逃れられるか、一度にあれこれ考えるうちに頭がいっぱいになってしまい、結局何を言えばよいのか、頭の中がまっしろな状態になってしまうのです。
このような時は、娘の顔を真正面から見返して、何も答えないのもありです。にらめっこみたいになりますが、娘が「何か答えてよ」という欲求に対し、正解を出す必要はないのです。なぜなら、正解なんてないからです。娘の満足のいく答など存在しないのです。
娘の目的は、そうやってただ母親と絡んでいたい。それだけなのです。もちろん、質問内容によって、娘がシンプルに聞いてきたことに、母親が思ったことをこれまたシンプルに返せばよい場合もあります。
くれぐれも、どのように答えたら娘が満足してくれるのか、あれこれ考えてしまうと、目が泳いでしまい、しどろもどろになります。娘は母親のおどおどした態度に、自分の弱さを見てしまうのです。そこがまたイライラした怒りにつながっていくのです。
娘が距離を取ろうとするのなら、執着されるよりそれはよいのです。新たな関係性が構築できる可能性があるでしょう。
けれども、より母親に執着し絡んでくるような場合は、娘の気に入るような受け答えを必死になって考えるよりは、「わからない」ならそれでよいのです。
「答えられない」と言うと、「もっと考えて」と要求されるでしょう。「答えは出ない」と言った方が、その場を打ち切りやすいかもしれませんね。
「ご飯の支度だから」「買い物に行くから」と言って打ち切りその場を離れてください。
娘と向き合えられるものならもうとっくに母親は向き合っているはずです。それができないで、娘に嫌悪感があったり、逃げ出したい気持ちがあるのは、娘の執着、依存が強いからです。
「娘と今は向き合えられない、無理」と思うのならば、罪悪感をもたずに娘からの依存を交わしていくことが重要な場合もあります。
「今、娘との関係がぎくしゃくしているのだけれど、何が原因かがわからない」。「娘が何かにつけて色々言ってくるのがしんどい」など状況がわからずモヤモヤしているのであれば、私のカウンセリングもご検討ください。
状況がわからないままに、間違った接し方をつき進めてしまうと、さらに溝が広がり、娘の依存度を強化してしまう可能性もあります。
私のホームページから、または直接、
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でのお問い合わせもお受けしております。いつでもご連絡下さいませ。(電話は9時~22時までは出られますが、セッション中は対応できないことをあらかじめご了承くださいませ)
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