思春期を過ぎた娘からの暴言「お前」に傷つく母親
2020.4.6 (2020.4.7更新)
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思春期を過ぎた娘からの暴言「お前」に傷つく母親
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
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母親に「お前」「ウザい」と言う20代、30代の娘
中学生になった娘が親の言うことを聞かなくなった。それどころか、母親のことを「お前」呼ばわりする。反抗期だと思い、しばらく様子を見るも高校生、大学生になっても態度は変わらず。
「こんなまずいメシ、食べられるかよ」と食事の最中に言う。何か注意すれば「ウザい」。そんな娘の態度にオロオロしてしまう母親。そうなると、よけい娘は反抗的になるでしょう。
小さな頃は母親の姿が見えなくなると泣き出して、後追いするほど甘えていたのに、今ではなぜ心をえぐるような暴言を吐いてくるのでしょう。
言葉は、人の心を温かくする最高のプレゼントにもなれば、深く傷つける武器にもなります。娘が吐き出す暴言は、母親にとって強力な武器となり心身に不調をきたす場合もあります。
- 親子関係が上下関係に
言葉を武器の一つと見なすなら、なぜ娘はこのツールを使い、母親を攻撃してくるのでしょうか。
私は、20代、30代になっても思春期真っただの中女子中学生のように母親を「お前」と呼び捨てにする娘をもつ母親クライアントからご相談を受けています。
クライアントの話に登場する娘に共通するのは、母親を「お前」「うるせえ」と威嚇する言葉を発するので、家がさぞかし嫌なのだろうと思うのですが、その割に一人暮らしを始めるといったことはしないのです。
「そんなに私のことが嫌なら、一日でも早く家を出て自活して欲しい」と話す母親クライアントは大勢います。実際、口に出しても言っているそうです。
「ご飯がまずいならば、一人暮らしを始めて自分で食べたいもの作れば?」、母親がそう言うと、「経済的にできたらさっさとこの家なんか出て行くよ」と言い返す娘。
クライアントの中には、暴言を吐いてくる娘の顔を見るのがストレスなため、こちらが援助して家を出て行って欲しいと真剣に考える人もいます。
しかし、たとえそのようなサポートをこちらから提案したところで、娘は出て行かないでしょう。なぜなら、暴言を吐く相手が目の前にいてくれないと困るからです。
娘が母親に暴言を吐くのは、相手のプライドを貶め自分が上に立ちたいからです。そのポジションが娘には魅力的なのです。
- 外面がとてもよい娘
暴言を吐く娘に見られる傾向として、一人暮らしはあまりしたがらないということを書きましたが、他にも次のような点が見られます。それは、外面がとてもよいということです。
友達づきあいがよい、教師や友人の保護者への対応は完璧。「うちの娘に欲しい」と言われるほど大人に愛想がよいので、まさか家でこうした暴言を吐いているとは想像もつかない。
しかし、愛想がよいのが自然にできるのならばともかく、実際はとても気を遣っているのです。ときには、友人に対して卑屈なまでに下に出てご機嫌を取ることも。そうすることで友人関係が維持できると思っているところがあり、細部までの気配りに本人は疲れてしまうことがあります。
外では気を遣い自分をあえて落とすことも辞さないやり方は、気疲れにつながります。外でのコミュニケーションでクタクタになって帰ってきて、母親の顔を見るなり疲労が怒りの感情にとってかわり感情が爆発。
外では自分のポジションを下にしていたのが母親の前では上になり、力を誇示しようと命令、支配的な言葉になります。
言葉は伝達手段ですが、「○○してくれますか?」と「○○しろ!」とでは表現が全く異なります。さらに暴言を吐くのは、相手を威嚇し下の立ち位置につけようとする意図があります。
- 人間関係のバランスがとりづらい娘
このように暴言を吐く娘の傾向を見ていくと、世間と家庭内における人間関係のバランスが崩れているのが見て取れます。それもかなり両極端であるのが顕著です。
ここで母親が「外で他人にそんなに気を遣わなくても」などとアドバイスしようものなら娘は激怒します。なぜなら自分より下と位置付けている母親が偉そうに意見するなど許せないからです。
思春期をとっくに過ぎた娘が今でも母親を「お前」と呼びつけて暴言を吐くのは、母娘の間を上下関係にすることで自分が上にいることを確認したいからです。本来はそのような必要は全くないのです。しかし、あえてそれをするのは、娘自身、自分に自信がないからです。
娘からの暴言は母親の自尊心を損なわせるものです。人間は怖いもので、いつのまにかその関係性に慣れます。娘から言われる侮蔑的な言葉に対し怒りの感情が麻痺してしまうのです。
もし、あなたの娘がまだティーンエイジャーで「お前」と言い始めたら素早く反応して下さい。「その呼び方はやめなさい」と断固として言ってください。
私のところに来られる母親クライアントの中には、「お前」呼ばわりする娘に断固拒否していないように見受けられる人もいます。
すでに娘が社会人になっているのであれば、娘の暴言に毅然と立ち向かえるような心の準備を始めましょう。娘の暴言が始まったときに、オロオロしたり機嫌を取るようなことはしないで、「私はあなたからそのように呼ばれるのはとても嫌だ」という姿勢を明確に打ち出しましょう。
「気が弱くてそれができない自分が恥ずかしい」と思わないでください。娘が母親に暴言を吐くのは、上下関係を構築することで自分に自信がないのを打ち消したいのです。でも、そのために母親が我慢する必要はありません。
もし、このブログを読んで自分にあてはまると思ったのならば、一度私のカウンセリングでご自身の状況を認識してみませんか。
ここ数年、娘との関係についてあなたは何かモヤモヤしたものを感じて悩んでおられるはずです。娘が次々と吐く暴言に、自分が悪いのだと思っていませんか?
カウンセリングは、ご自分が今どのような状況にあり、娘との関係がなぜこじれているのかが客観的にわかるようになります。
現状維持のまま娘に暴言を吐き続けさせるのか、あなたが母親として毅然とした態度を取れるようになるのか、このブログを読んだことでぜひ今を変えるきっかけにして下さい。
カウンセリングに関するお問い合わせは私のホームページからどうぞ。
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テーマ: コミュニケーション
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