娘の性格に母親が責任を持つ必要はない - 母娘関係改善カウンセリング|母娘の関係に疲れる、確執、不仲、修復はご相談ください

たくさんの方の悩みをお聞きしてきた心理カウンセリングの現場から、娘との関係改善を望む母親に向けた解決のヒントをお届けしてまいります。

母娘関係改善カウンセリング横山真香のブログ 横浜元町&東京広尾ルーム

娘の性格に母親が責任を持つ必要はない

2020.3.3 (2020.4.7更新)


娘の性格に母親が責任を持つ必要はない

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

 

カウンセラーとして10年以上にわたり母娘関係のご相談を受けています。その中で、一番多く寄せられるのが、「娘の性格がネガティブで、人ともうまくやれないようだ。なぜ、こんな娘になってしまったのか…。将来が心配」という母親クライアントからのご相談です。

 

ご相談から浮かび上がる娘さんの状況で共通しているのは、

・必要以外、母親とは口をきかない

・真夜中までスマホをやっていて、昼夜逆転。朝は一番機嫌が悪い

・言いたいことがあれば言って、と母親からたずねても、「そんなの、わからない」と

自分の気持ちを表現できない

・親としてはルーズな生活態度を見かねて口出しすると、逆ギレする

 

前述の娘さんは、思春期真っただ中の学生もいれば、すでに社会人という場合もあります。娘が学生ならば、こんな調子で社会に出られるのだろうかと不安が募り、すでに社会人なら、このまま仕事は続けられるのだろうか、結婚できるのか、といった心配が沸き起こってくるのです。

 

そうなると、娘の性格一つ一つがマイナスに見えてくるし、人生そのものの悪くなる一方と考えがちになります。

 

「なんで娘は、こんな口の利き方しかできないのだろう。外でもみんなから嫌われて当然だわ」

 

娘のことを思えば、批判的なことばかりで頭が埋め尽くされてしまいます。

いいところなんて、一つも見えなくなってしまっているのです。

 

人間というのは面白いもので、相手に対しそのような見方をしていると、自分は隠しているつもりでも、伝わってしまうのです。

 

親として娘をそんなふうに見てはいけないという気持ちがあり、必死に隠そうとします。ところが、娘は親のことをシカト(現在もこの言葉は使われているのでしょうか💦)しているようでも、実は表情などをよく見ています。そして、「私のことを全面的に否定している」という思いを強化します。

 

こうしたお互いの思いが絡まり合って、関係性は悪い方向へと向かっていくのです。

 

  • 娘がこんな性格になったのは私の責任

 

私のカウンセリングルームに来られる、または電話カウンセリングをご利用のクライアントさんの多くは、「娘の性格がこのようになったのは私の責任」と思う傾向があります。

 

「私の育て方がいけなかった」

 

その理由として主に次のようなお声が上がっています。

 

・自分も母親から厳しく育てられたため、子育てとはそういうものと思っていた。娘にも高圧的に対応していた

・娘は叱ると黙りこくってしまい、それにイライラしてつい手が出てしまっていた

・母親の思い通りに娘が動いてくれない、やらないので罵倒してしまった

・娘が何か言おうとしても、聞く耳をもたなかった

・娘は大人しくてききわけのよい子だとばかり思っていた。下の子達に手がかかり、娘の事は今から思えばほったらかしにしていたように思う

・娘はウソをつくことが多くて信用できない

・自分に自信がなかった。自信のない親が子育てしたから、こんな娘に育ってしまったのかも

 

娘が幼い頃から、親としてこのような接し方をしてきてしまったので、今のような性格になってしまったのだと反省を口にする母親が多いのです。

 

もし、この話を当の娘が聞いたら「あ、やっぱりお母さんは私の性格をマイナスと考えているんだ」と思うでしょうか。

 

  • 性格はさまざまなものが影響しあって形成される

もし、ご自分が現在の娘さんを「あんな性格では人とうまくできない」といったマイナスの評価でしか見られないのであれば、「そんな娘にした母親の私が悪い」と思い込んでおられるかもしれませんね。

人の性格は、持って生まれた気質、特性が50%、親などの関わり方といった環境によるものが50%という説があります。

 

育て方を振り返り反省したとしても、自分一人で育てたわけではなく、夫や祖父母、娘の兄弟姉妹からの影響もあります。もちろん、学校の教師や友人、先輩後輩などからも様々なものを吸収しパーソナリティが形成されるのです。

 

これからも外部の関わり合いが多い程、娘の性格が今後、変わっていく可能性が高いということです。

 

「娘があんな性格だからこんな状態になっている。それは私のせいだ」という考えには無理があります。

 

なぜなら、娘が誕生して以来、母親と二人だけの世界で生きてきたわけではないからです。

 

また、「今の娘をどうにか変えるために私が何とかしなければ」という考えも非現実的です。

 

ご自分のせいにして責任を取るなど所詮、無理な話です。

 

娘さんとの関係をひた隠しにする必要もありません。仲が悪いのならばそれが現実であり、恥ずかしいことでも隠さなければいけないことでもありません。

 

ご自分の姉妹(娘にとってはおば)や親、友人、職場の仲間などに、娘との関係を話してもいいのです。一人でも多くの人が娘と接することにより、現状打開の糸口が生まれる可能性が出てきます。

 

周囲を取り込んでいいのです。

 

でも、そのためには話す相手をあなたが信頼しなければいけません。

 

実は、ここに母娘関係の隠されたテーマがあるのです。それが「人を信頼すること」です。

 

  • 母娘問題の打開策は、母親が周囲を取り込むこと

 

母娘問題悪化のほとんどは、両者の間にあるべき信頼関係が崩れてしまっているからです。それは、娘の「たった一人の母親なのに私を愛してくれないのか。それは自分が最低だから?」といった自己否定からきています。

 

母親と娘の今までのプロセスにおいて、衝突することが多かったと推測されますが、お互いに理解し合おうという歩み寄りがあれば、人ってこうやって互いを分かり合えるのだという成功体験になります。それが、互いを信頼することにつながっていくのです。

 

しかし、毎回衝突して理解し合うこともなく、互いの心に相手への不信感が募るようになれば、他人を信頼することが難しくなります。

 

娘の心の中に、「自分を愛してくれない母親を信頼することはできない」という気持ちが芽生えても仕方のないことなのかもしれません。

 

それが、母親だけでなく、他人も信頼できないとなると、娘の生き方を狭めてしまうことにもなりかねません。

 

それならば、母親が「私、娘とうまくいかない。もう無理」と匙を投げてしまってもいいのです。そして、誰か助けて、と相手に訴えてもいいのです。それが、相手を信頼して心を開くということです。

 

母親がそれを実践行動するならば、目の前にいる娘も、他人を信頼することをお手本にできるはずです。

 

母親が娘に隠して、自分とのことを他人に相談している。娘がこれを知ったら、かえって娘は心を閉ざすのではないだろうか、と不安に思うかもしれません。

 

けれども、なりふり構わず、今娘との関係を何とかしなければという母親の思いの方が勝るのです。

 

母親が自分一人、抱え込むことはないのです。

 

まずは、娘との関係を変えたいと思うのであれば、ご自身が声を上げることです。信頼できる人に打ち明ける、私のような母娘問題専門に扱っているカウンセラーとコンタクトを取る事も扉を開ける第一歩です。

 

電話カウンセリング、対面カウンセリングについてのお問い合わせもお受けしております。

ホームページからのお問い合わせや、直接お電話でも構いません。いつでもご連絡下さい。

 

状況を話しただけで、少し何かが変わり始めたことが実感できるはずです。

 

 

 

 

 

 

 

 



このブログを書いた人

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横山真香(しんこ)

母娘関係改善カウンセラー横山真香です。母娘関係修復、改善のためのカウンセリングを行っております。母娘関係に悩み苦しむご相談が数多く寄せられており、カウンセリングの現場から必要な情報を発信しています。

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