感情の起伏が激しい娘、母親はどう接すれば?
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。
感情の起伏が激しい娘。先ほどまで笑っていたのに、突然、険しい表情に変わっている。それからしばらくは口をきいてくれない。
そんな娘の様子に、母親はどのように接したらよいのかわからず、ご相談されるケースがかなり多いです。
今回は、そうした娘さんに対して、接し方もですが、どのようなマインドで向き合ったらよいのかといったアドバイスをブログ記事にしてみました。
目次
・さっきまで笑っていたのが急に不機嫌に
思春期の頃、娘が反発するようになり、1週間も2週間も口をきかないことがあった。ところが、ある日、何事もなかったかのように、甘えてくる。これが反抗期なのだと思いつつ、成長すればおさまると思っていたのだが、成人し、社会人になった娘の状況はあまり変わらない。
先ほどまで、お茶を飲みながらおしゃべりをしていたのが、会話の途中で急に機嫌が悪くなり、スッと立ち上がり、ドアをバタンと閉めて出て行ってしまう。こちらとしては、何があったのかよくわからず、あ然としてしまう。
母親の何気ないひと言が、気に障ったのだろうか。それとも、娘から時々注意される、お茶のすすり方が耳障りで、いら立ったのだろうか。ただ一つ、わかっているのは、これから1~2週間、娘が口をきかなくなるということだ。
・完全無視が続き、用事はラインかメモで
状況は学生の頃とちっとも変わらない。突然、不機嫌になり、そこから一切、言葉を発しなくなる。声をかけても無視、うなずくこともしない。仕事に出かける、帰宅時も無言のまま。「夜ご飯は?」とたずねても何も言わず、自室へ。
休日、外出時も黙って出て行き、いつ帰宅なのかわからず、娘の分のおかずを作ろうか、迷う。
娘の方で用事があるときは、用件のみのラインが送られてくる。「明日、お弁当不要」とか、「コートをクリーニングに出しておいて」とか。「お願いします」のひと言もない。
娘の横柄な態度を注意することもできず、黙って言うことを聞いてやっている自分が情けないと思うときもある。けれども、それよりも、とにかく娘がなんで怒っているのか理由を知りたい。また、前のように普通にしゃべって欲しい。その気持ちが強いため、ついつい、娘のご機嫌取りのようなことをしてしまうのだ。
・顔色を伺う日々
こうなると、機嫌がよいときの娘に対しても、つい、顔色を伺うようになってしまう。よけいなことを言ってしまったと思ったときは、すぐに「ごめんね」と謝る。また、何か気に入らないようなこと、たとえば、食事の際の噛む音や、せき込んでしまうのを娘はとても嫌がる。
神経質なところがあり、耳障りな音に我慢できないのだ。こちらはわざとしているわけではないのだが、それについても謝るようにしている。気がつけば、四六時中、「ごめんね」「お母さんが悪かったね、気がつかなくて」と言っている。これに対して、娘が「いいよ、別に」となんともない顔で返事してくれれば、ホッとするし、一瞬、イラッとした表情をすると、ドキッとする。
親なのに、なんで娘のご機嫌を取らなければいけないのか。そんな自分に「もっとしっかりしなきゃダメじゃない」とつぶやいてみるのだが。
・ある日、何事もなかったように接してくる
では、娘の機嫌がなおるにはどうしたらよいのか、というと、これもまたわからないのである。このようなケースにはある共通した傾向がみられる。それは、娘の機嫌がなおるのはある日、突然、ということだ。
多くの母親クライアントさんが言うのは、「ある朝、突然、『お早う』と言ってくる。何事もなかったかのように。そして、『今晩は早く帰るから、うどんが食べたいな』、とか『今度の週末、映画見に行かない?』と誘ってくる。
この、「ある日、突然」と「何事もなかったかのように」、というのが共通しているのである。
母親クライアントさんが困っているのは、この点なのだ。何が原因で突然、口をきかなくなるのかがわからない。逆に、何が理由で機嫌がなおり、また普通に話しかけてくるのかがわからない。
これさえ、わかれば、娘の怒りのスイッチが入らないようにすることができる。けれども、それが全くわからないから、常日頃、娘の表情を伺いながら接するようになってしまっているのだ。
・母親には八つ当たりしても許される、という甘え
母親クライアントさんは、娘が怖くて、「何が原因で突然、機嫌が悪くなるの?」、または「なぜ、ある日、機嫌がなおるの?」とはなかなか聞けない、と言います。
娘の方はといえば、もちろん、何かしらの原因が存在する合もありますが、実はこれと言って具体的な理由を挙げられないことがあります。私は母娘関係のカウンセリングを長年にわたって行っているので、娘のクライアントさんとも多く接しています。そして、同じようなケースで娘さんの立場からお話しを伺うことがあります。
そうすると、よく聞かれるのが、「母と話していて、イラッとすることがあると、もうこの人とは話したくない、と思ってしまう。怒りのスイッチが入ってしまい、そうなると自分でも抑えられなくなって、とにかく部屋を出ようと思うのです」という言葉です。
さらに詳しく伺うと、母親が無神経なことを言うから、と話す娘さんもいますが、一方で、「なんか、むしゃくしゃしていて、誰かに当たり散らしたいという思いがあるのかもしれません。そんな時は、母親のささいなひと言であっても、聞き逃さず、八つ当たりのきっかけにしてしまうのです」といった話もあります。
つまり、たまたま娘がイライラしていて、それでも最初は顔に出ていなかったのだけれど、ちょうどタイミング悪く、母のひと言がカチンときた。そして、「なんか面白くない」といったモヤモヤした感情に火がつき、怒り爆発、といったこともあるのです。
よくいう、虫の居所が悪かった、ということでしょうか。でも、この辺りの気持ちを多くの娘クライアントに話してもらうと、見えてくるのは、「母親には当たってもいいだろうと」という甘えです。
根っこの部分にあるのは、「母親なのだから、私が何をしても許される」。こうした気持ちが見え隠れしているのです。
・もう、娘の機嫌に振り回されたくない
この状況は、日頃の母娘の関係に大きく影響しています。というのは、いつも娘の顔色を伺うような母親の態度は、当然、娘にはわかっています。だからこそ、娘の方は、つねに私が上だという気持ちがあります。
「私が強気に出たら、お母さんはまたオドオドするだろう」「ご機嫌を取ろうとしている母親がうざい」
娘の中には、母親を見下す気持ちがあり、八つ当たりしようが、普通に接しようが、自分の気分次第だと思い込んでいます。
そこで、突然機嫌が悪くなり、口をきかなくなるのも、何事もなかったように話しかけてくるのも、明確な理由や原因はないのです。母親が何かをしたからというのではなく、娘のその時の気分次第、ということになります。
だとしたら、母親としては、娘の機嫌が悪くなるのを防ぎようがありません。防ぐ必要などないのです。
大事なのは、娘の機嫌が悪くなろうが、元に戻ろうが、こちらが右往左往しないことです。
動じないコツは、娘の鏡になった気分で接するのです。娘が口をきかないのであれば、こちらも必要以外、声をかけることはしなくてよいのです。
娘が前の状態に戻り、話しかけてきたら、こちらも「普通」に応えることです。娘の機嫌が直ったからといって、大喜びになって受け答えすることはせず、あくまで普通に、淡々と、いつものように応えるだけでよいのです。
母親のマインドとしてつねにもっていたいのは、「うまくいかないことがあって、母親に当たればいいというものではない」、です。
母と娘であっても、人としての礼儀があります。今日から、ほんの少しでもマインドの部分を変えてみませんか。まずは、娘の顔色を伺う自分に気づいてみましょう。こんな時、あんな時、伺ってしまっているな、という自分の感情に気づくことから始めてみましょう。
娘だけでなく、人の顔色を伺う癖がある。いつも人から振り回されてしまっている、という方向けに、「実践マインド・プログラム」をお勧めします。
このプログラムは、動じないマインドを身に着けるために、実践ワークを行っていきます。。
頭で理解するのではなく、体験することで、動じないマインドを身に着けることが可能となります。興味を持って頂けましたら、こちらのサイトをご覧ください。
お電話でのお問い合わせも可能です。
📞 090-5206-8576(年中無休 9時~21時まで)
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
母娘関係改善カウンセラー横山真香