目次
娘のことばかり考えている母親は嫌われる?
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
-
四六時中、娘のことばかり考えている
私のカウンセリングに来られる母親クライアントさんの中で、たまにこういう方がいらっしゃいます。頭の中はいつも娘のことばかり。パートナーや息子のことはどうでもいい。娘が大事で可愛くて、他人から「それは依存だ」、「病気だよ」と言われても平気。
「娘が私の生きがいなのです」と言います。娘のことだけ考えていれば幸せなのだと。娘の人生を私も一緒に生きている。娘の幸せも苦しみも全て、自分のことのように感じる。あるいは、自分以上かも。
娘のことはほぼ把握しています。友人関係、学校の様子、好きな先生、嫌いな科目。初恋の相手、憧れの先輩。お話しを伺っていると、まるで母親クライアントさんがその学校に行っているように感じられる程なのです。
-
なぜ、娘のことだけに夢中なのか
今回、同じようなケースで関西在住、Tさんの例を挙げてみましょう。Tさんの家族構成は会社員の夫と大学生の長男、長女、姑ですが、現在、長男は東北の大学に入っているので今は4人暮らしです。
Tさんの娘溺愛は、出産後すぐに始まりました。長男は、大事な跡継ぎだといって姑が世話を焼き、息子も祖母になつきました。かなり甘やかして育てたので、わがままなところがあるそうです。
夫は仕事人間で、Tさんが姑の愚痴を言っても取り合わず、「うまくやってくれよ」と言うばかり。姑がいるので子育ては楽だろうと、自分は育児にノータッチでした。娘にはあまり関心を示さない姑に対抗するつもりもあってなのか、Tさんは娘にのめり込んでいきました。
-
娘に彼氏ができた…
娘が高校2年の時、初めて付き合う彼ができました。部活の先輩なので相手は受験生です。お正月には、神社へ合格祈願に行く娘に付き合いました。その後、娘が受験生になると、オープンキャンパスに通い、入試の際は大学近くのカフェで待機するといったことまでしました。
大学に入った娘はラグビー部のマネージャーになり、Tさんは試合観戦に行くようになりました。ラグビーに興味があるわけではなく、娘がマネージャーとして動いている様子を見たかったからです。また、娘のバイト先であるカフェの前を何度も素通りしては、店内で働く姿を探しました。
娘は大学入学当初は、Tさんにキャンパスの状況や新しく交際を始めた彼のことなど、色々話してくれたのですが、忙しくなり、顔を合せる時間もどんどん少なくなっていきました。
Tさんは、自分の姉妹とは連絡をしておらず、友人もあまりいないことから、娘に相手をしてもらえないことがつらく、孤独を感じるようになりました。
そして、お小遣いをあげるからバイトの時間を減らして早く帰って来て、と娘に懇願したのです。
-
いい加減にしてよ、とぶち切れした娘にショックを受けて
大学生になった娘が自分からどんどん離れていく。そんな焦りや淋しさから、つい言ってしまったのですが、娘の反応は今まで見たことがないものでした。
「ママ、もういい加減にして! 私につきまとうのはやめて!」
予想外の言葉でした。これまで見たこともないような娘の表情は、苛立ちと軽蔑と怒りがまじりあったようなものでした。
「おかしいでしょう、ママは。昨日もバイトのお店の前に立っていたでしょう。わかるんだから。私から離れてよ。自分の人生を生きてよ」
続けざまに繰り出される娘の言葉に打ちのめされ、しばらくは茫然としてしまったとTさんは言います。
そんなTさんに対し、夫は「あの子も20歳になるのだから、そろそろ子離れしたら?」と言うだけ。息子は、Tさんが落ち込んでいる様子を見ても、冷ややかな態度で何も言わずじまいです。
そんな二人の態度から、さらに追い詰められたように感じてTさんは私のカウンセリングを希望されたのでした。
-
気がつけば、友人もいない状態
娘が相手にしてくれないので、誰か話し相手になってくれる友人でも、と思ったのですが、気づいたそうです。いつも娘の用事を優先していたので、ランチなどに誘われても断っていました。実際、外食や旅行も、友人達と行くより、娘との方がよっぽど楽しかったからです。
けれども、あらためて見回すと、悩みを打ち明ける人もいないのです。
「私って、自分を他人と比較する癖があります。容姿や収入で上だ、下だってやるのが疲れてしまって。それと、娘に執着したのは、姑が息子を取ってしまったから、という理由もあります。姑の孫息子育てと、私の娘育てと、どちらが優秀か、なんて競争していたのです」
Tさんの状況は、他人との競争心や警戒心が強い余り、娘が唯一、心を許せる存在であり、だからこそ執着も相当強いものになってしまったのでした。
-
自分のことを考えたくなかった
ここまでTさんが孤立してしまったのはなぜでしょう。理解のない夫や姑が原因でしょうか。どうもそれだけではなさそうです。もともと、他人に心を開くことが苦手なTさんは、自分に自信がなく自己嫌悪も強かったのです。
できるだけ自分のことは考えたくない。そんなことより、娘のことを考える方がよっぽど楽しく幸せな気分になれるのでした。
けれども、それは娘にとってだんだん息苦しいものになっていったのです。
Tさんにとって一番必要なのは、自分と向き合うことです。どんなに自分から目をそらそうとしても、人生の中で必ず、自分を見つめることが必要な時が必ずやってきます。
娘に執着する自分を客観的に見つめ、なぜそうしてしまうのかを考えることが、娘との関係性を変えるきっかけになります。
Tさんには、ご自身の状況を理解して頂いた上で、他人と自分を比較するのか、自己嫌悪が強いのはどうしてなのか、といったことを「性格傾向チェックリスト」によって理解して頂くことができました。
それまで、Tさんの中には、姑や夫からの仕打ちが、娘への執着につながっていったという思い込みがありました。しかし、「性格傾向チェックリスト」から浮き上がってきたTさんの性格は、本来、好奇心旺盛でチャレンジする勇気もあるという、全く別のものだったのです。
これをきっかけに、Tさんは娘のことを考え始めたとき、まずそれに気づいてストップをかけることを癖にするようにして頂きました。
Tさんの変化を最初に感じたのは、やはり娘さんでした。「ママ、私に関心なくしたの?」。冗談めかして言った娘さんに、Tさんは心の底から笑うことができたそうです。
このケースのように、問題があるとわかっていても先延ばしにしていると、それと向き合わざるを得ない状況になってしまうことがあります。
しかし、それこそが今まで見ないようにしていた自分と向き合う機会なのです。
もし、自分を見つめ直す必要があると感じながらも、先延ばしにしているのであれば、
一度、私のカウンセリングメニューの一つである「実践マインド・プログラム」1DAY『性格傾向チェックリスト』を受けてみてはいかがでしょうか。
「自分が大嫌い」という方にとって、全く別のご自分の顔が表れることがあります。それを発見する体験をぜひ味わってみて下さい。
・「性格傾向チェックリスト」実践マインド・プログラムのご案内はこちらになります。
※1DAYについては、詳細なご案内を作成中ですので、直接私にメールか、お電話でお問い合わせ下さい。メールは「実践マインド・プログラム」から送信可能です。
・母娘関係改善カウンセリングのご案内はこちらになります。
・直接、問い合わせをご希望の方はこちらにご連絡下さい。
↓
☎090-5206-8576
(カウンセリング中で出られない場合は、スマホのSMSをご利用下さい。こちらから返信をお送り致します。)