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娘からの無視は、母親いじめか

娘からの無視は、母親いじめか

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

機嫌のいい時は、「学校でこんなことがあった」、「会社であんなことがあった」と話しかけてくるのに、機嫌が悪い時は、こちらから話しかけても完全無視の娘。それをされると、何ともつらい気持ちになるので、ついつい娘のご機嫌を伺ってしまう母親。

 

このケース、ご相談の中でもかなり多いです。娘に無視されると、なぜ、つらいのでしょうか。無視されたとしても、「別に気にしない」、にはならないのでしょうか。

今回はこちらのテーマを取り上げます。

 

・娘の態度が豹変

 

娘の表情をいつも気にしている。カウンセリングの現場で、このようなご相談が多く寄せられます。「どうして? あなたの娘じゃない?」。友人に話すと、驚かれたり、冗談で捉えられるため、人には話せない。

娘と話すときは、非常に緊張します。なぜなら、娘の機嫌をそこねるような事を言ってしまうと、態度が豹変し、そこからしばらくの間、口をきいてくれなくなるからです。

 

そうなると、母親はどうなるのか。オロオロしてしまうのです。娘に対して。

「私のひと言が気にさわったのだろうか」。「私が何かしたから、機嫌が悪くなった?」、自問自答が一日中続きます。けれども、答えがわからない。

 

なぜなら、何かあって娘の態度が変わる、のではなく急に変わるから。

 

帰宅した娘の足音がすると、いつもより陽気な調子で声をかける。「お帰り!」。けれども、返事はなく、顔も合わせず、自室に行ってしまう。

 

「ご飯はいいの?」、「お風呂、沸いたわよ」。少しでも会話のきっかけが欲しくて、声をかけるも相変わらず、無視される。

さらに、他の家族とは普通に会話をしているのが、よけいに、母親の心を乱すのです。父親とは冗談さえ言っている。姉妹兄弟とも、仲良くしゃべっている。なのに、母親だけを無視する。

 

このような状況がだいたい2週間、長くなると1カ月以上、続く場合もあります。その間、母親は、何をしていても、娘のことが気になって仕方がないのです。「今日は帰ってきたら、口をきいてくれるかしら」。

友人達とランチをしていても、どこか心が重い。ましてや子供の話が出た時は、他人の親子関係がうらやましく感じます。「気を遣わず、子供と話ができるのがうらやましい…」。

 

娘は、無視で母親が傷つくのを知っている

 

娘の方はといえば、自分の無視で母親がこんなに傷ついていることに、ほとんど気づいていないという場合と、または、それを十分認識していてやっているのと、二つに分かれます。

 

母娘関係に問題がある場合は、とくに後者の方です。というのは、娘は明らかに、自分が無視することで母親が気にするのを知っていて、実行しているからです。

 

これは、いじめとも言えます。

 

「娘が母親をいじめる?」

 

そんなことがあるのか、と思う人は多いかもしれません。けれども、母娘関係カウンセリグの現場で、私は「娘の母親いびり」を数多く見てきました。

 

実際、「娘に無視されたからといって、これだけ気にしてしまう自分が情けない」と話す母親クライアントさんは大勢います。それでも、この状況を乗り越えることができず、カウンセリングに来られるのです。

 

・親から、友人から無視された記憶

 

無視されることに人一倍強く反応してしまう。この傾向が強いのは、もしかしたら幼少期、あるいはもっと大きくなってからでも、親や友人などから無視された経験がありませんか?

 

たとえば、朝、台所にいる母親が、昨日の夜までは普通に接してくれていたのに、起きてみると全く反応してくれない。「お早う」と声をかけるのに、無言のまま。子供は、自分が何かやらかしたのか、さっぱりわからない。

一方、母親は夫婦喧嘩で機嫌が悪くなっており、ムスッとしたまま、子供に八つ当たりしているとも考えられます。

 

幼い子供は、自分が何かしたから母親が怒っていると思いがちなのですが。そこで、一生懸命、原因を考えます。それがわかれば、謝って、母親の機嫌がなおるかもしれないと淡い期待を抱くのです。

 

しかし、子供以外のことで母親がイライラしているのなら、どんなに子供が原因を考えたところで、機嫌はなおりません。

 

「母親から無視されるのが1週間、2週間続くことはざらです」と話す娘クライアントさんも沢山います。

 

学校で友達から無視されたという人もいます。ある朝、教室に入って友人に声をかけたら、無視された。それが一人ではなく複数の友人から。けれども、理由がわからない。だから、友人達にどうやって声をかけたらよいのかも、わからない。

 

・自己完結していない無視の恐怖

 

こうした記憶をもつ人が、そのときの怖れについて自己完結できていないと、無視した相手が異なっていても、同じ感情が蘇ることがあります。あの時の怖さ、逃げ出したい思い、どんなに手を尽くしても先が見えない絶望。

 

娘に無視されると、当時の恐怖がじわりと広がり心を支配するようになるのです。だから、早く原因を知りたい、この状態を何とかして変えたいと焦るのです。でないと、1日中、朝から晩まで、娘から無視される怖れのことばかり考えてしまうからです。

もちろん、過去に無視された経験がある、という人ばかりではありませんが。

 

・今のあなたは、傷ついていた子供ではない

 

それではどうしたら、娘の無視に立ち向かうことができるのでしょうか。

立ち向かう必要はありません。闘うことはしなくてよいのです。

 

もし、過去に無視されたときの怖れが蘇るような人は、現在に焦点を当てて下さい。あなたは、昔の小さな子供ではありません。あの時の苦しい時期を乗り越えることができたチャレンジャーです。なぜ、チャレンジャーなのか。あの時、つらく苦しかった自分が、どうにかしてこれを乗り越えようか、日々、考え、メンタルを守り、今に至るからです。

 

過去に無視された記憶がない人は、大人になった今、その苦しみを経験しています。無視されると、自尊心が傷つけられたような気分になりませんか。自分がおとしめられたような気持になる、それがつらいのです。

 

さらに、今日もまた同じように無視される態度が怖いのです。こういった場合は、相手の態度に鏡になったような気分で対応するのも一つの手段です。こちらも無視、というより、「われ関せず」といった態度を貫くのです。

 

相手が自分を無視するのは、自分が何か言った、したから、と自分を責めることはひとまず、脇に置いてみましょう。相手の無視と自分を関連づけなくてよいのです。

 

娘が母親を無視するのは、大抵、娘の気分の状態がアンバランスになっているからです。生理前のイライラも含め、友人や恋人とうまくいっていない、職場でのミスなど、根底にはそうした娘サイドの問題が絡んでいます。

 

そうしたイライラのはけ口として、母親を利用しているのです。だから、ある日、何事もなかったように娘から話しかけてきませんか。母親は「よかった。ようやく、娘が私を許してくれた」と思うのですが、そうではないのです。娘の気分がよくなっただけです。

また、何か面白くないことが起これば、母親が標的になります。

 

ではなぜ、標的になってしまうのでしょうか。それは、母親がオロオロする態度を見せてしまっているからです。

 

私のカウンセリングとは別に提供させて頂いている「実践マインド・プログラム」では、無視されてオロオロしてしまう、他人の態度に振り回されてしまうような人に向けて考案したメニューがあります。

 

こちらのプログラムもご覧になって、娘から無視されても、動じないマインドを身につけてみませんか。

 

いつも人に振り回されてしまう。

他人に振り回されてしまうのは、性格傾向にその一因があるかもしれません。ご自分の性格傾向を理解して、動じないマインド軸を据えてみませんか。

 

「実践マインド・プログラム」についてのご案内はこちらです。

 

母親クライアント様向け母娘関係改善カウンセリングのご案内はこちらになります。

 

娘クライアント様向け母娘関係改善カウンセリングのご案内はこちらになります。

 

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