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親の愛情を試してくる娘に、どうしたら?

親の愛情を試してくる娘に、どうしたら?

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

・深夜まで娘から愚痴を聞かされる

 

年末年始が忙しく、今頃ホッとひと息ついている人もいるかもしれません。この頃になると、私のカウンセリングは、お正月に帰省した娘との関係で相談されるクライアントさんが多くなります。

 

「こちらが話題をふると、うるさそうにしてスマホばかり見ている。話しかけるのをやめると、『私が帰ってきたのが迷惑だから、話しかけてこないのね』と言う」

 

「口を開けば仕事の愚痴、彼の愚痴、友人の悪口…。新年早々、娘の話は気が滅入るばかりでうんざり」

 

それでも、話を聞かないと、「子供の頃、ちっとも構ってくれなかったじゃない。だから、たまに帰ったときぐらい、話を聞いてよ」と娘に責められる。

 

初めのうちは真剣に聞いているものの、改善に向けた前向きな話にはならず、同じところをぐるぐる回っているような気がし始めて、「そろそろ、眠くなったから寝るわ」とでも言おうものなら、「まだ、話は終わってないよ! いつだってそうやって、私から逃げるのだから」とひき止められる。

 

冬の夜遅くまで、娘の愚痴に付き合わされて、「早く一人暮らしのアパートに帰ってくれないかしら」という思いが強くなり、帰る日を指折り数える。キャリーケースを引きずりながら門を出て行く娘の後ろ姿を見送りながらも、「次はお盆まで帰ってこなくていいから」と切に願ってしまう。

 

このように話されるクライアントさんがとても多いです。共通しているのは、娘の話に付き合えきれないと思っても、相手をしてやらなければ、解放してもらえないということです。

 

「娘のわがままにいつまで付き合わなければいけないのでしょうか。もう少し大人になってくれればいいのに」。クライアントさんの言葉からは疲労感が伝わってきます。

 

なぜ、娘はこのような理不尽なことを言ってくるのでしょうか。

 

それは、母親の愛情を試そうとしている可能性があります。

 

大人になった今さら、甘えるわけにはいかないので、どこまで自分の悩みに付き合ってくれるのか、それを見て母親の愛情を試そうとしているのです。

 

・甘えと攻撃の二面性があるのは?

 

子供は幼児の頃に、親がどこまで自分を許してくれるのかを試す時期があります。いたずらをして怒られる。ぐずぐず甘えてみせて、親が笑っているようならこれは大丈夫。でもいつまでも泣きべそをかいていると、叱られる。このやり方はまずいのか、と学習するわけです。

 

大人になっているのに親の愛情を試そうとする娘の場合、幼児期、この機会が少なかった、あるいは何らかの事情でそうしたやり取りがうまく取れなかったことも考えられます。

 

たとえば、自己主張が少なく、親も「大人しい育てやすい子」と思い込み、あまり手をかけなかった。他の兄弟姉妹の方に世話を焼いていたかもしれません。

 

または、「言いたいことがあるなら言いなさい」と親が言っても、子供の方はだんまりを通す。言葉を選んでいるのかもしれないのだけれど、忙しい親にしたら「強情っぱりで何も言わない」と勘違いし、子供が何か言い出すのを待たずに怒ってばかりいた。

 

親を試す「交渉」の機会をあまりもたずにきてしまった娘が、成長し大人になると、「私は親から大切にされている」といったことを確認したくて、親の愛情を試そうとするのです。

 

この場合、娘は「子供の頃、ほっておかれた」と母親を責める時もあれば、機嫌のいいときは甘ったれた声で腕を組んできたり、夜寝ているときに布団に入ってこようとしたり、といった子供じみたことをします。

 

そのギャップがあまりにも大きくて、戸惑う母親が多いのです。

 

・愛情を証明できるのか

 

では、娘が求めていること「母親は自分を本当に愛してくれているのか、それを証明して欲しい」という気持ちに応えなければいけないのでしょうか。どうやって、愛情を証明したらよいのでしょうか。

 

そもそも愛情を証明する必要はあるでしょうか。

 

娘が確かめたいのは、親から愛されている自分である、といった自信が欲しいのです。しかしながら、その自信は、親に確認して得るものではなく、自分で自分を認めることです。

 

娘が、無理難題を言って親の愛情を試そうとするのは、依存の可能性があります。そこで、愛情を証明しようと親が必死になって、物を買い与えたり、ご機嫌を取ると、よけい依存を高めることになります。

 

言葉で「あなたのことを大事にしている」「愛している」と娘に伝えることは大切なメッセージです。無理に言わされるのではなく、自然と口をついて出てくるのであれば、娘に心を込めて伝えましょう。

 

それでも、娘は言葉だけでは信じてくれない可能性もあります。

 

・証明ではなく子育て実績に自信をもつ

 

娘の甘えや攻撃に対して、親としてはつい形に見えることを行おうとします。そうやって、甘えから、攻撃から自らを守ろうとするのです。

 

けれども、物では愛情証明にはなりません。

 

それなら、どうすればよいのか。

 

今まで自分が一生懸命、子育てをしてきたこと。「私はあなた(娘)を一人前の人間に育て上げた」と自信をもつことです。

 

よく、「娘と向き合ってこなかった」、「子供が発信しているメッセージを受け止めてやれなかった」といったクライアントさんの言葉を伺いますが、そこではなく、もっと基本的な養育という点で、それこそ、発熱すれば夜中でも開いている病院を探した、受験、就活といえば、栄養ある食べ物を作り、体調を整えることに気を配った、そこです。

 

親なんて、子供にできることは限られています。一般常識が身について、一人でも社会生活が送れるようになれば、それで十分です。

 

「愛してくれなかった」と子供時代の親を責め立て、愛情を確認しようとすることにエネルギーを注ぐぐらいなら、自分で自分を認めることに力を振り向けた方がよっぽど、生産的です。

 

このメッセージを娘に伝えることができるのならば、そのように言ってみるのはどうでしょうか。

 

言ったとしても娘が聞く耳もたず、であれば、それを受け容れてしまうと、甘えや攻撃ができない、それを娘は手放したくはないのです。

 

その心理的背景を理解していれば、こちらとしては「どーん」と構えていればよいのです。

娘が甘えや攻撃してきても、動じない。この自信が、娘も自分を受け容れる自信につながっていくのです。

 

「どーん」と構える、それがわからない。つい、娘の攻撃に動揺してしまう、という方は私の母娘関係改善カウンセリング、または「振り回されないマインド軸を育てる」プログラムをご覧ください。

 

今からでも、あなた自身のマインド軸を育てることは可能です。

 

母娘関係改善カウンセリングのご案内はこちらから。

 

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