娘が一人暮らしを始めたのは、母親が嫌だから?
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
今春、娘が一人暮らしを始めたという家庭もあるかもしれません。以前から「家を出る」と言っていたならば、親の方も心の準備ができているはずですが、勤務先が実家から通える距離にありながら、突然、一人暮らしを始めた娘を心配するご相談も多いです。
なぜ、娘は実家を出たのか。たんに、憧れや夢だったというのではなく、目的は母親と離れたかったのではないか。
そんな疑問で苦しんでいる方に。娘の気持ちの背景に何があるのかを読み解く記事になっています。ぜひ、お読みください。
目次
・洗濯、お弁当作りも母親任せだったのに
学校を卒業し、社会人になった娘は、就職先が通える距離だったので、2年間は実家暮らしだった。その間、洗濯、部屋の掃除、弁当作り、全て母親任せだった。連日、残業で帰りが遅く、休日は昼過ぎまで寝ているので、母親の方もつい、可哀そうだからと手を出してしまっていた。
娘の給料は決してよいというわけではないが、実家暮らしなので、自分の好きなように使える。毎月、生活費を入れるように言っていたのだが、給料が少ないとか、外食が多いから食費はかかっていないはず、などと理由をつけて払ってはくれなかった。
また、娘はお金にはシビアで、母の日や誕生日に何かプレゼントしてくれるということもほぼなく、たとえば、花一輪とか、コンビニで購入したスイーツぐらいを買ってくれていた。
母親もパートで働いているので、決して時間に余裕があるわけではない。休みの日ぐらい家事から解放されたいと思っても、娘が台所に立って食事を作ってくれるということはまずなかった。
そのうち、母親の方も不満が出てくる。いくら、社会人だとはいえ、もう少し、家のことをしてくれてもいいのでは。
この子、結婚したら家事はできるのかしら。そんな不安も重なり、つい口に出るようになっていった。
「お母さんだって、仕事しているのだから、あなたももう少し、家事に協力してよ」。
「休みの日ぐらい、夕食を作ってくれたっていいじゃない」。
「まるでお客様みたい。一人暮らしでもして、私の大変さをわかってよ」とは言うものの、
心から娘に出て行って欲しいとは思っていなかった。
・家を出ると言い出した娘
母親が不満を口にするようになると、娘の方も「私だって疲れているのだから」、「週末ぐらいやるわよ」と言いながら、結局はやらない。
そんな日々が続いていたある日、娘が突然、「来月の三連休に引っ越すから」と言った。
驚いた母親は「えっ、なんで?」と聞き返す。
すると娘は、「そろそろ自立しなきゃと思っていたから」と言って、さっさと荷物をまとめ始めた。翌月、引っ越し業者がきて荷物を運び出し、あっという間に作業は終わった。娘から何らかの挨拶があるかとも思ったが、気がついたら姿が見えなくなっていた。
ガランとした娘の部屋を見て、「出て行ったんだ」とあらためて実感。
そういえば、最寄りの駅は聞いたけど、住所はまだ知らされていない。
あわてて、「住所教えて」とラインするも、既読にはなるが、返信がこない。ようやく、父親や兄弟姉妹など、他の家族に住所が送られてくる。
この時点で、母親の方が不安になってくる。
「なぜ、私に返信がこないの? 自宅から職場は近いのに、どうして出ていったのかしら。もしかして、私がブツブツ文句を言ったから?」
・このまま疎遠になったらどうしよう
連日のように不平不満を言ったので、それを聞いた娘は実家にいるのが居づらくなったと最初、母親は思います。
ところが、「元気にしているの?」、「何か必要な物はない? 送ろうか」とラインするも、既読スルー。そのうち、お盆や正月など、会社が数日間休みなのにも関わらず、娘は実家に帰ろうとはしません。
「どうして、帰ってこないの?」とたずねても、相変わらず返信はないため、娘が何を考えているのかさっぱりわかりません。
「もしかしたら、私が文句を言っていたことが原因なのではなく、もっと、大きな理由があって、家を出たのかも」。このように考えると、母親は不安でたまらなくなり、さらにラインや電話をしてしまうのです。
けれども、娘の方は電話にも出ようとはしません。
「このまま疎遠になってしまったら、どうしよう」。
「自立したら? と一人暮らしを勧めたのは私です。でも、まさか、娘が家を出るとは」と、想定外の娘の行動に、うろたえてしまう母親が多くいます。
・理由を聞くのが怖い母親
「仕事が忙しくて、返信する暇もない」。娘から連絡がないのは忙しいから。それなら、母親も少しは安心できるのです。不安なのは、実家が嫌になってしまって、家を出たのでは。その大きな原因となっているのが自分ではないかと思うと、今後のことが気になってしまうのです。
だからといって、それを娘に聞くのはこわいのです。ストレートに「お母さんのことが嫌いだから」と言われるのが。
そこで、次の手段として、夫や他の子供達に、自分(母)のことを娘がどう思っているのか、聞いてもらう人もいます。
このような場合、娘の反応は大きく2つに別れます。
1つのタイプは、
「自立しなければ、と思ったから家を出ただけであって、別にお母さんのことを嫌いだから、とかそういうのはないよ。返信しないのは、一人暮らしになかなか慣れなくて、洗濯とかやることがいっぱいあるので、つい後回しになってしまうの」
もう一つは、正直に自分の気持ちを言うケースです。
「ずっとお母さんのこと、嫌だったけれど我慢していた。実家を出るなんていったら、大騒ぎすると思ったからこちらも何とか耐えていたけど、もう無理」。
娘のストレートな告白は、母親にとって青天の霹靂です。多くの母親は、娘からこんなに嫌われているとは思っていないからです。
この事実を受け入れることができず、私のカウンセリングを受けられる方は、この段階で来られる方が多いです。
・あわてず、娘の気持ちが落ち着くのをまって
この時点で来られるクライアントさんの多くは動揺し、焦燥しているご様子です。このような場合は、単刀直入に、「なぜ、娘さんからそのように思われるのか、お心当たりはありますか」と伺うようにしています。
すると、「そういえば、中学生の頃からかなり、私に反発するようになって…」と今までの関わり方を振り返り、娘が学生の頃からずっと自分に対して溜めていた思いがあるのに気づく方もいます。
一方で、社会人になってからも週末買い物に行ったり、旅行にも行ったのに、娘がそんなにまで自分のことを嫌っていたなんて、考えられない、と話す人もいます。
このケースは、母親には受け入れがたいかもしれませんが、娘が表情に出さずに、我慢して付き合ってくれていた可能性もあります。
いずれにせよ、娘が家を出たのは事実です。
「この事実をどのように受け止めるか」がその後のクライアントさんのお心の状態に大きく影響します。
まずは、母と娘の今までの関係性が変わる、と冷静に受け入れた方がよいでしょう。なぜなら、それまで娘が抱えていた母親への思い、くすぶっていたものが表に出た方が良いのです。
私は、母娘の問題はいつか、何かのタイミングで噴出すると思っています。それが、早いか遅いか、であって、なるべくなら、早い方が良いのです。今まで、40代の娘が70代の母親に突然、「距離を取る宣言」したケースもあれば、60代の母親がいきなり娘から、「実家にもう行かないから」と言われ、途方にくれている、といったご相談も沢山受けてきました。
正直、年齢を重ねた上で、娘からの思いがけない決別の言葉はきついです。
・距離をとることで、冷静に関係を見直すことができる
これまで娘がいて当然の生活をしてきたので、その不在はポッカリ穴があいたように感じるでしょう。けれども、ここで思い直して欲しいのです。母と娘の間が、双方にとって納得のいく関係性が成り立っていたのであれば問題はないのですが、片方が長年にわたり、言いたい事も言えずに我慢していた、となれば、あえてここで距離を取ることが今後の二人の関係性にとっては良いのです。
というのも、しばらく離れることで、冷静にお互いの関係性を見つめ直すことができるからです。
そうはいっても、うちの場合はどうなのかしら。娘はこのまま、離れていってしまうのでは、と不安が大きくなっている方は、一度、私のカウンセリングを受けてみませんか。
今までの母娘の関わり合いを、私が質問しながら伺うことで、事実関係が見えてきます。同時に、モヤモヤしたお気持ちを言語化することは、心の整理につながります。精神的にクリアになった状態は落ち着きを取り戻し、これからの接し方をどのように進めたらよいのかがわかります。
先が見えない状態で悩んでいるよりは、カウンセリングを受けることで今後の見通しを立てられるように、一歩前に進んでみませんか。
母娘関係改善カウンセリングのホームページはこちらになります。
娘との、母親との、または他人との関係で振り回されている方へ。いつも振り回されてしまう原因は、どこにあるのでしょうか。実は、あなたご自身の性格によるもの、とも言えるのです。
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