心配性な母親に育てられた娘は?
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。
心配性な母親は多いです。母娘問題カウンセリングの現場でも、よく登場します。そして、その心配性は、娘に受けつがれる場合もあります。
心配性であると、子育てにも影響します。一番多いのは、「それはダメ、危ないから」。
こうして、したいこともほぼ、親に止められ、我慢してきた娘がやがて成長すると、心配性の影響はどのような形で出てくるのでしょうか。
このブログ記事で、具体的なケースを挙げてみました。
目次
・毎回、ダメと言う母
もの心ついた時から、母親の口グセは「それはダメ、危ないから」だった。「ハサミは手を切るから、ママがやってあげる」、「お菓子はこぼすといけないから、お皿に分けてあげる」思春期の頃は、「お友達から映画に誘われても、あなたは断りなさい。繁華街は危ないから」。
大学生になると、「そのバイトはやめておきなさい。ファミレスなんて、いろんな人が来るから」、「オールなんて絶対ダメ。帰っていらっしゃい。バスがあるうちにね」。
母親の言いつけには逆らえなかった。言うことをきかないと、ヒステリックになってわめく。部屋にある物を投げつけられる。数日間、口をきいてもらえなくなる。母親対応が本当に大変なので、娘の方が我慢するしかなかった。
・マイナス情報だけ言ってくる
大学3年になり、就活が始まると、娘に対する母親の心配はさらに強くなった。「その企業は、ブラックかもしれない」、「ITだと、毎日残業じゃないの?」「そこって、地方にも飛ばされるという話よ」。どこから聞きつけてくるのか、マイナスな情報ばかりを出してくる。
最終的に母親の言っていることから推測すると、娘の勤務先については、世間に知られている大手企業であること、自宅から比較的近い距離などが希望らしい。なぜなら、一流企業であるのは、母親本人の見栄を満たすことになるから。そして、自宅に近いというのは、帰りが遅くなるのを心配しなくてもいいように、ということらしい。
就職するのは娘だが、それすらも母親の意向が反映されるようになってしまう。娘の方は、母親から強く言われると、言い返せない。また、心配性な母親の考え方を受け継いでいる場合は、母親の言うことが正しいようにも聞こえてくる。
「お母さんの言うことを聞いていれば、間違いないのではないだろうか」。そこには、自分の将来が保証されているような安心感もある。
・母親の価値観で物事を決めるように
心配性な母親の意見に従っていると、何かやろうと思っても、まずは母親の価値観の物差しではかるようになってしまう。これは正しい事なのか。安全なのか。何よりも、まず、母親が賛成してくれるか、それを突破することばかりを考えてしまうのだ。
そして、おそらく、母親が反対すると思うことについては、その時点であきらめてしまう。こうして、振り返ってみると、どれだけの事をあきらめ、手放してきたかわからない。
進学先、就職先、挑戦しようと思っていたこと。憧れの職業、行きたかった外国、付き合ってみたいと思った彼。心に浮かぶのは、「もし、あの時、母の反対を押し切っていたら、今の自分はここにはいなかった」という後悔。
自分は、母親の言う事だけをひたすら聞いてきたという無力感。心配性で、娘の夢を摘んできてしまったのは母親の方なのに、責めるのは自分のこと。
「あの時、勇気を出して、母親に立ち向かうこともできたはずなのに。それをしなかった私が悪い」のだと。
・自分と向き合うのを避け、問題を先延ばしに
心配性な母親の影響を受け、成長した娘は、何かをすることに躊躇する。あきらめる時に、その理由、言い訳を考えてしまう。実現するために、どうしたらよいか、何をすべきかといった前向きなことを考え、実行するのではなく、できないこと、しないことを正当化しようとするのだ。
できないことの言い訳を考える、そちらの方に思考が働いてしまうことに慣れてしまっている。
一番の問題は、こうした思考パターンに慣れてしまうと、問題意識が薄れてしまうのだ。つまり、何かをしようとすることより、しないことの理由を考えることが、別にそれは問題ではないと思い込むようになる。自分と向き合うことを避け、問題を先送りしてしまうのだ。
娘達の多くが、母親の心配性を受け継いでしまっているのだろうか。受け継いでいる人もいる。しかし、その傾向に気づいて、状況を変えようとする人もいる。
・順番を変えるだけ
ここまで読んで頂いて、もしも、ご自分が同じようなケースに当てはまると思うのであれば、心配性のレベルを軽くするコツはあります。
そのやり方というのは、
- 問題をテーマと捉えること。この問題は、自分の課題テーマであると思うことです。
- 課題テーマに挑戦というと、ハードルが高くなるので、作戦ゲームという捉え方にします。
- ゲーム感覚にすると、まずスタート地点はどこか=最初にすべきことは? という出発地点が見えてきます。
- 人は、最初のスタート地点に立つと、少し安心するのです。なぜなら、霧の中にいるのではなく、自分の立っている地点がわかるからです。
- 立ち位置がわかったら、次にすべきことのテーマを考えます。それは、すぐに、しかもシンプルにできることです。簡単なことから始めるのです。
よく言われるたとえですが、最初からエベレストに登り始める人はいません。上級者レベルの登山を目指す場合、まずは、登山グッズを購入するためにお店に行き、スタッフからアドバイスをもらいます。そこがスタート地点です。あるいは、地元の登山愛好会をジモティなどで探す。こうしたことは本当に簡単なことです。
まずは、簡単にできることから始める。それが達成できたら、大げさなくらい、安心しましょう。「やった、できる、これなら大丈夫」。こうした、安心キーワードをいくつも、自分の中にキープしておくのです。
また、これらの実践をゲーム感覚で進めてみると、ワクワク感や達成感も得られます。自分が主役になった感触が得られます。
行動が実績となり、安心感につながり、自信がうまれる。物事はとてもシンプルです。
A.
母親の口癖である心配キーワードは一つ一つ、自分の中で、消していってください。消すというのは、記憶から消し去ることを意味しますが、最初から実行するのは厳しいかもしれません。まずは、その言葉が浮かび上がってきそうになったら、言葉を文字にしてイメージし、これも、消しゴムで消すことをイメーしてみて下さい。
☞
意識的にやることで、自分で心配を消していると実感するのです。母親の心配性を受け継いでいても、自分で不安をコントロールすることはできるのです。まずは、実践です。
今回も最後まで私のブログをお読み頂き、ありがとうございました。
記事最後のA太文字記事☞については、イメージワークになります。イメージワークというのは、頭の中でその場の情景や文字、色などをイメージして、そこから心の動きを促すとてもシンプルなワークです。
私のカウンセリングの中でも、ときどき、こちらのワークを実践することがあります。
もちろん、宗教やスピリチュアルとは全く関係はありません。
今後もブログ記事の中で、イメージワークをご紹介することがありますが、興味を持たれた方は、直接、私のホームページからお問い合わせ下さい。お電話でも簡単にご説明させて頂きます。
母娘関係改善カウンセリングのご案内はこちらになります。
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