目次
実母、夫から否定され自信がもてない
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
-
実母から「間違っている」と言われ続けて
カウンセリングルームに来られるクライアントさんの中には、娘さん、またはお孫さんがいる年代の方でも、次のようなご相談を受けることがあります。
「自分の考え方が正しいのか自信がもてないのです」
伺うと、実母からずっと「お前の考えは違う」「おかしい」と子供の頃から言われ続けてきたとのこと。
結婚して実母と離れ、否定される事が減り気持ちも落ち着いていた矢先、今度は夫から「その考え、おかしくないか?」とか「お前が間違っている」と言われるようになり、再びぐらついてしまうことに。
「この嫌な感じ、なんだろう…」。記憶をたどると、「そうだ、母親からずっと言われ続けてきた」と気づくのです。
-
何が正しいのかわからなくなる
複数の人から「考え方が間違っている」「他の人はそういうふうには思わない」などと言われると、だんだん「自分がいけないのだ」と思い込むようになります。
相手が一人だけなら、「向うの方が間違っているかも」とか「意見の相違」とも思えるのですが、身近な存在である実母や夫から否定されると、「私がわがままなのか?」とか、「自分の考えが偏っているのかも」と思うようになります。
年配のクライアントさんからのご相談では、「娘からも、『お母さんの言うことはおかしいよ』と言われてしまい、やっぱり自分が間違っているのだと思うようになりました。何が正しいのか、わからなくなります」
-
なぜ、考えを否定されるのか
複数の人から「あなたが間違っている」と言われると、本当に自分がそうなのではと思うようになる。この感覚は、ブログを読んで下さっている方の中にもいらっしゃるかもしれません。
でも、ここで少し立ち止まって考えてみて欲しいのです。実母から、夫から、娘から「考え方がおかしい」と言われたとして、それでは3人の考え方は正解なのでしょうか。
もしかしたら、自分の意見を押し通すために使われている言葉だとは考えられませんか。
物事を決める際に相手と自分の意見が異なる場合があるのは当然です。必要なのはお互いの歩み寄り、すり合わせ、譲歩ですが相手はそのプロセスを飛ばそうとする、またはプロセス自体必要と見なしていない場合、自分の考えを押し通そうとすることがあります。
それはごり押しであり、相手の意見を否定することで自身の思いを実現させようとするのです。
「その考え方は間違っている」のひと言は、相手を黙らせる効果があります。もちろん、こちらも反論しますが、聞く耳を持ちません。
折り合いとか理解し合うというのでなく、相手を負かすためなら手段も選ばずといった勝ち負けの世界になってしまうのです。
一方、「あなたが間違っている」と言われて「その通りかも」と思ってしまう人は、元々気が弱い上に、否定され続けてきたことで、自信がない傾向があります。
また、相手にしてみたら、本人がそのように思っていることを、よくわかっているのです。
相手はあなたのウイークポイントがよくわかっているので、これを言えば反論できないと思われているのです。結果、相手の主張が通ります。
-
相手はどこにつけ込むのか
ごり押しするタイプの人間は、抵抗できない人の性格を見抜きます。子供に、言うことを聞かせようとごり押しする母親は、娘をそのように育てます。
反発する娘もいますが、大人になっても言い返せないような性格ならば、その傾向を今度は交際相手が見抜きます。
実母と同じような態度に出て、「君の考え方がおかしいよ、間違っているよ」と否定することで、自分の思う通りにします。
目の前で父親が母親の考えを否定する。このやり取りを子供の頃から見ている娘も、やがて母親を自分の思い通りにするには「お母さんは間違っている」と言えばいいと思うようになります。
-
相手のやり方を見抜く
このブログ記事から「自分に当てはまるかも」と感じた方は、家族だけでなく他人にも意見が言えなかったり、断ることができずに我慢してしまうことがありませんか。結果、自分には自信がないと再確認しているはずです。
また、自分の思いを伝えても相手が聞いてくれないことから、無力感やあきらめを感じることも多いでしょう。
「自信がないから」「誰も私の思いなど聞いてくれないし」「相手に合わせればいいじゃない」と状況を受け容れるようになってしまうのです。
そうはいっても、「これでいいのか」「なぜ、私だけが我慢しなければいけないの」という心の声が聞こえてくるときもあります。それでも、目の前に立ちはだかる実母、夫、娘を前にするとその声を打ち消してしまうのです。
「私さえ何も言わなければ、この家は平和なんだわ」。我慢を美徳に変えてしまう心のプロセスが働きます。
-
自分の考えはどこにあるのか
心の声を打ち消したつもりでも、満たされない思いは残ります。他人から軽く見られることへの怒りの熱さ、相手の言いなりになってしまう自己嫌悪の痛み、自身への不信感、これらは記憶を重ねていきます。心の声を聞こえないふりしても、身体は心に記録していくのです。
-
自分の思いと相手のそれに境界線を引く訓練を
ここまで読んで頂いて、「これはまさに私のこと」と思う方は心にたずねてみてください。「自分が間違っているのか。それとも相手が思い通りにしたいために、私を否定しているのか」
そうすると、物事の前後が思い起こされ、果たしてあのときは母親が正しかったのか、このときは夫の言うことが正解だったのか、娘がわがままを言っていたのではないか、といった疑問がわいてくるはずです。
この気持ちの変化をターニングポイントに下さい。
ここまできたら、あとは自分の思いと相手の思いに境界性を引くことができるように意識化してみましょう。今後、家族と意見の相違があった場合、「間違っている」と言われた時に、それを受け止める前に、自分の思いは? 相手の思いは? と区別できるようにしましょう。
これができるようになると、どこが争点になっているのかが明確になります。それでも、今まで相手の言いなりになることが長かったために、自分の意見を最後まで押し通すのはハードルが高いかもしれません。
それならそれでいいのです。その時はごり押しされたとしても、「私が間違っているのではない」という確信さえ、しっかり持つだけでもよいのです。
この考え方が根付いてくると、次は、「相手のごり押しにどう対処したらよいのか?」という欲求が出てきます。感じて頂きたいのはこの欲求です。
行動を起こす原動力になるのは欲求、モチベーションで、この存在に気づいたら、あなた自身が大きくステップアップしている証拠です。
-
マインドを意識化する
私達の心のあり方はつねに動いています。否定されてへこみ、自信がない自分を再確認する。このままでは嫌だという思いが沸き起こる。モチベーションに気づく。これらの心のプロセスを、私はマインド(心の姿勢)と表現しています。
私達のマインドはアメーバのようにつねに動いているのです。ごり押しされるのは何となくわかったような気になったが、では具体的に何をしたらよいのかわからない、という方も多いでしょう。
そのような方にお勧めしたいのが「実践マインド・プログラム」です。
自分に自信がなく、相手の言うようにしてしまう。そんな自分が嫌だ、この堂々巡りから抜け出したい方に、それを実現するプログラムがあります。
実践マインド・プログラムのご案内はこちらになります。
今まで、モヤモヤしていて苦しかったのが、こちらのご案内を読んで頂くと、悩んでいるものが何なのか明確になります。
ごり押しされてしまう関係性を変えたいと強く願っている方は、ぜひ「実践マインド・プログラム」のご案内をご覧ください。
直接お問い合わせを希望の方は、私にご連絡下さい。
☟
☎ 090―5206―8576
(受付時間:平日、土日、祝祭日とも9時~21時まで。カウンセリング中は出られないことがございます。その場合は、ショートメールをお送りください。返信させて頂きます)