X

母親と娘は仲良しなのが当たり前?

母親と娘は仲良しなのが当たり前?

※ブログ記事最後に第4回母娘問題講座のご案内があります。

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

9月の週末とあってショッピングエリアには秋物ファッションを眺める女性客が多く見られます。中には母娘連れで来ている人達も…。

腕を組んで歩く母娘も見かけます。

 

「きっと仲がよいのだろうな」と思います。二人でおしゃべりしながら、ウインドーショッピングをしたり、ランチを頂いたり、晩御飯の惣菜を相談しながらデパ地下で買い求めたり…。

 

世間は、こうした母娘を当たり前のように見ています。母親と娘は同性だし考え方も気持ちも通じ合う、仲がよいのは当然。

 

テレビCMなどでも、母娘仲睦まじい姿が放映されることがありますよね。温泉旅行などに母と娘が出かける、二人でドレスアップしてホテルのディナーを楽しむシーンなど。

 

職場の人間関係、彼氏の話、父親の悪口、母と娘の共通の話題は限りなくおしゃべりの時間は延々と続きます。

 

何がそんなに楽しいのか。どうしてこれほど母と娘が仲良くできるのか。その理由の一つは仲間意識です。話しのさわりを少し語り始めるだけで、「ああ、それそれ」とわかってくれる。そこに、相手がどう思うかといった遠慮など入らないのです。ただ、自分の話を聞いてくれる。たまに耳の痛いことも言ってくれるだけど、それだって私のことを思って言ってくれるから。

 

この揺るぎない信頼感。第三者の入る余地もない固い絆。

 

こうした母と娘のイメージを、多くの人が持っていると思います。

 

そこで、母と娘の関係が今一つぎくしゃくしている場合、そのことを必要以上に隠そうとする人もいます。

 

母娘の仲があまりよくない。それは他人からよくないことのように思われる。だからこそ、娘とあまりうまくいっていないことを話すのは母親として憚られるのです。

 

しかし、人間というのは持って生まれた気質、性格があります。もちろん、親の子に対する関わり方や生育環境は、人格形成に影響を与えます。しかし、よく言われるのは兄弟姉妹でも全く性格が異なること。「同じように育てはずなのに、なんでこんなに違うのかしら」と言われるのはよくあること。

 

母親と娘であっても相性は重要です。どのタイプでも母親なら、どんなタイプの娘でも相性は必ず合うはず。なぜなら母娘(おやこ)なのだからと考えるのは間違いです。

 

母親と娘は仲良しというのは幻想です。もちろん、仲が良いにこしたことはないけれど、それがいつまでも続くと信じ込むのは無理があるかもしれません。

 

母親と娘の相性がたまたまよければ、良好なつきあいをすればよいだけのこと。相性が悪ければ、それはそれで距離のある付き合い方でよいのです。

 

世間一般に思われている仲良し母娘を演じる必要はありません。

 

クライアントさんの中には、友人が娘さんと海外旅行に行ったのがうらやましい、とか会えば友達母娘(おやこ)の自慢話ばかり、という人もいます。

 

でも、そんな仲良しの関係がある日を境に突然変わることもあるのです。たとえば、娘に彼氏ができた。娘がいつも人間関係の悩みなどを母親に話していたのだが、彼氏に話すようになった。つまり、娘の唯一の相談相手だった母親のポジションが彼氏に取られたことにより、本来ならそれは喜ぶべきことであるのが、ジェラシーにとってかわる。

 

一方、娘は母親との仲良し関係を当然と思っていたのが、彼氏や仲良くなった友人などから母子癒着を指摘される。そうなると、娘としては母親と少し距離を取るようになる。

 

このように第三者の登場により、母娘の関係が大きく変わることもあります。両者の絆は固いと思われがちですが、意外にもろいのです。

 

さて、母と娘、似た者同士というケースがあります。母と娘の性格がそっくりという場合、だからこそ、相手の考えることがよくわかって仲がいいこともありますが、一方、こちらも衝突が起こりやすいのは事実です。どちらかが折れることはまずないので、何か些細なことで行き違いが始まります。それが手に負えない状態になると、お互いの人格攻撃が始まり一体何が原因で喧嘩が始まったのかわからなくなるほどです。

そして、最終的には「だからお母さんは頑固なんだ」「だからあんたはわがままなのよ」といった非難の応酬で幕を閉じることが常です。

 

ひと頃、仮面夫婦という言葉がはやりました。表面上は仲がよさそうに見えますが、家庭の中では冷ややかな関係で、それを知っているのは子供達だけといったこともあります。

 

実は、母と娘にもそうした関係があります。親戚が集まる行事や、ご近所の手前、とても仲がよさそうに見えるのですが、実際はお互い何となく疎ましく思っている。

 

また、母親、娘それぞれ友人には「うちの母親(または娘)、まるで友達みたいなの」と自慢しますが、実際はそれほどでもなく、何かのときにポロリと本音が出ることもあるのです。

 

仲がよさそうに見える母娘であっても、実際はお互い、あるいは一方が相手に対して複雑な思いを抱えているケースもあるのです。

 

私がなぜこのような母娘関係の裏について取り上げるかというと、母娘関係は良好なのが当然と思い込んでいる人があまりにも多いからです。

 

それは母親、娘、当事者のみならず、父親や息子達、祖父母、おば、おじ、めいっこ、おいっこに至るまで、仲良し母娘神話を信じ込んでいます。

 

そういった世間一般の思い込み、見方にかなり苦しい思いを抱いている人が多いのも事実です。

 

私のところに来られる母親サイドのクライアントさんの多くは、「こんな関係の母娘って珍しいですよね」とおっしゃるのです。

 

娘と不仲であることを恥じと感じる方も多いです。

 

娘とあまりうまくいっていない。最近は、口もきいていない。どうも娘は私のことを避けているか、距離を取りたいと思っているようだ。

 

娘から避けられるような私は、母親として失格なのだろうか。本来なら一番に母親である私のことを頼ってくれるはずなのに。娘にとって大事なことを一番に話してくれる対象が、母親の私ではないなんて。しかも、それどころか私から距離を取ろうとしているなんて。

 

繰り返しになりますが、娘さんとの仲がうまくいっていない母親は沢山います。

自分を責めることはないのです。

 

母親として、娘が小さかった頃にやってしまったことや言ってしまったことを思い出し、あの時、ああ言えばよかった、こうしてあげていたらこんな関係にはならなかったと話す人も多いです。そして、そのことが原因で、娘さんから距離を取られるようになったのだと確信し、当時は自分も夫や姑、実母との関係がうまくいっていなかったから、育児でもイライラして幼い娘に当たってしまったのだと、成人した娘に話そうとする人もいます。

 

なんとか娘との関係を修復したい母親の必死な気持ちは痛い程伝わってきます。

けれども、ここで娘さんに対し、母親への対応を変えてほしい、他の母娘のように仲良くとまではいかなくても、普通に話して、と願う人もいます。

 

その必死な思いがついしつこくやってしまい、娘さんには「ウザイ、重い、くどい」と思われることもあります。

 

もしも、娘さんが自分を避けているように感じたら、なぜなのかその理由をたずねてみる必要はあります。原因がわかれば、その解決することを目指して動けるからです。

 

しかし、娘さんの方でその理由をはっきり言わないこともあります。「別に」とか「最近、忙しくてお母さんとゆっくりおしゃべりする気になれないの」など言い訳をして話し合いを逃れるような場合です。

 

そのような時に、無理にでも関係を修復しようと焦ってはいけません。なぜなら、このような関係になったのには、長年の母娘の歴史が蓄積しているからです。

 

娘の心の中には、母親に対する複雑な思いが積もり積もっています。それを一掃してなかったことに、というのは母親として都合がよすぎます。

 

ここは一つ、娘さんの言動を観察し、タイミングを見計らって気持ちを聞いてみましょう。それでもはぐらかす、話し合いの場を作ろうとしないのであれば、しばらくは娘さんと付かず離れずの関係を維持した方がよいかと思います。

 

大事なのは、娘さんが母親に対するわだかまりを持っていたとしても、母親の態度や言葉がけを少しずつ変えていくことで、「あ、お母さん、最近少し違うな」と感じてもらえることです。

 

それでは母親として、娘に対する態度、言動をどのように変えていけばよいのでしょうか。

 

それは、母娘関連の本、小説を読んだり、母娘をテーマにした映画を見るのもいいでしょう。

 

私のカウンセリングでも、母親としての行動、言動を今までとこれから、どのように変えていくべきかといったことを具体的にアドバイスさせて頂きます。

 

ここしばらく、娘との関係がぎくしゃくしている状態が続いていて苦しい、という方は、カウンセリングが一つのターニングポイントになることも考えられます。

 

現在行っている15分間無料お試し電話カウンセリングもございますので、検討してみてくださいね。

 

第4回母娘問題講座のお知らせ

 

「母親に距離を取りたいと言うべきか~母娘の小説から考える」

 

もうこんな母親と付き合いたくない!と思ったとしても、絶縁はさすがに無理。それなら、距離を取るといったことは言った方がよいのか? 悩んでいる人は沢山いるでしょう。この機会に同じ悩みをもつ方同士、一緒に考えてみませんか。

今回、読書の秋ということで、湊かなえ氏の『ポイズンドーター』(光文社文庫)を読み感想を話し合いながらタイトルテーマについて考えたいと思います。

 

日時 2018年10月21日 日曜日 午前10時30分~12時30分

場所 東京都港区南麻布4-5-48 フォーサイト南麻布5階セミナールームD

(場所はグラマラスエイチで検索)

参加費 3000円

申し込み・お問い合わせ 私のhpより。

または090-5206-8576へ。

SMSでのご連絡もお受けしております。

 

[email protected]:
Related Post