「娘のために」は、「自分のため」
ではないですか?
母娘関係改善カウンセラー横山真香です。
「あなたのために、お母さんは、離婚しないで我慢してきたのよ」、「自分は節約しても、娘(のため)には、お金をかけてきました」。こうした言葉は、娘にどのように響くのか、考えてみたことはありますか。「娘のために」、は本当に、娘のためですか? 今回はこのテーマを取り上げてみます。
目次
・良い母親でなければ
結婚後、ようやく生まれた娘は初孫ということで、義両親、実の両親とも大喜び。
娘のやることなすこと、それは母親への称賛につながった。
「この子はいつもニコニコしてご機嫌ね。〇子さん、あやし方が上手ね」
「2歳でこんなにしゃべるの? すごいじゃない。育て方がいいのね」
いつのまにか、育児を褒められることが、自分への評価と感じるようになっていった。
それまで、あまり目立たない存在だった。
交際中、夫の親に挨拶しに行ったときも、「あら、こんな人と結婚するの?」と、一瞬残念な表情をした義母の顔が忘れられない。
それが、出産してからはまるで扱いが違う。
「こんなに可愛い孫を産んでくれてありがとう。赤ちゃんモデルにしたら?」と言い出す義母は、親せきや友人に、スマホを見せ孫自慢する。
・子供のことより周囲の反応が気になる
こうなると、子供に対する、というより、自分の育て方を周囲がどう見ているのか、そればかり気になるようになった。
子供が稽古事や塾に行くようになると、成果が気になる。行き渋っても、「あなたのためなの。だから行かなきゃ」と無理やり連れて行く。
学校に入り、成績が少しでも下がろうものなら、子供を追い詰める。
「あなたのためにこれだけお母さんも頑張っているのに、どうしてできないの? なんでわからないの?」
・娘から言われた言葉に
娘のために私は生きている、存在している。この考え方は間違っていないと思っていた。しかし、ある時、大学生になった娘から言われた。
「お母さん、『私のために、離婚しないでいる』とずっと言ってきたよね。それ、もうやめてよ。私も大学生だし、何とかやっていけるから。嫌なのよね、私のためにお母さんが犠牲になっていることが」
ショックだった。「あなたのために」と言われるのが娘には重荷だったとは。「もう、私のために我慢しなくていいから、離婚したら」と言われても、実は、心の底では離婚する気などさらさらないのだ。
ただ、娘のために生きる母親をアピールすることで、自分の存在を娘にわかってもらいたかった。
・自分のために、ができない母親
「もう、私のことはいいから。お母さん、これからは自分の人生を生きてよ」、娘からそう言われても、どうすればいいのかわからない。そもそも、自分が何をしたいのか、わからない。はじめて、私、という人間の中が空っぽなことに気づく。
こうしたケースで、私のカウンセリングを受けられる方も多いです。きっかけは、娘からのひと言。「お母さんは、いつも『娘のために』と言うけれど、本当にそう? 自分のためにしているのではないの?」
実は、娘はよく見ています、母親を。母親の生き方を。そして、自分が母親の生きがいになっているのに気づく時がくるのです。
娘がそれに気づいた時、母親から離れようとします。母親はそこで、うろたえ、途方にくれます。なぜなら、自分という存在と初めて向き合うことになるからです。
もし、このブログを読んで頂いて、同じような状況であると感じたのであれば、離れようとする娘を追わないでください。
娘にしがみつこうとすると、さらに疎まれます。
むしろ、このタイミングをとらえてください。娘の人生と自分の人生は違う、という一番大事なことを受け入れるチャンスです。カウンセリングを通して、新しい自分になるきっかけを作ってみませんか。
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