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    Categories: 孤独感

家族から孤立する娘、母親はどのように接したら?

家族から孤立する娘、母親はどのように接したら?

 

※2019年5月より母娘問題の連続講座を開始します。3月プログラムのお知らせ掲載予定。
※2019年5月より関西在住の方のための対面個人カウンセリングを実施予定です。

 

 

母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。

 

家族団らんに入らない娘

 

子供を育てている親の中には、次のような思いをもつ人もいると思います。

 

たとえば、兄弟姉妹の関係で「みんな同じに育てているつもりだけど、どうしてこんなに性格が違うのかしら」

 

「同じ食事を作り、お稽古事や塾も同じようにさせているのに、物事の感じ方が子供で異なる」

 

一人の子は親に対して感謝の気持ちを伝えてくることもあるのに、もう片方は親がするのは当たり前と思っている。

 

子供達のそれぞれ違う態度を見るとどうしても、親は感謝してくれる子の方が可愛く思えてしまうでしょう。

 

家族全員でいるときも、一人だけが場の雰囲気になじもうとしない。テレビのバラエティ番組を見て大笑いする家族を一瞥したあと自室にさっさと行ってしまう。

 

家族の一人がこのような態度をとると、なんとなく浮いてしまうのは当然かもしれません。

 

というのは、他の家族からしたらこの子にどうやって接したらよいのかわからなくなっているからです。

 

家族との接点を試みる母親だが…

 

母娘関係のカウンセリングを行っている私のところには、前述したような家族の中で浮いてしまっている娘さんのご相談を受けることがよくあります。

 

クライアントさんにとって娘はもちろん大切な家族の一人。なので、娘が小さな頃、家族団らんの際は一緒にいても楽しいようにいろいろ声をかけ、なるべく話もさせるようにしていました。

 

母親として兄弟姉妹の片方だけとおしゃべりしないように気を遣い、なるべく両者共通の話題を取り上げるようにしていました。

 

しかし、話すことに関心がないのか始終不機嫌な様子を見せるので、だんだん声をかけること自体、母親も控えるようになってしまったのです。

 

他の兄弟姉妹は早くからその子に関わることをあきらめてしまっています。

「だって、声をかけたって反応ないんだもん」

 

親もそのうち、「この子は一人が好きなのかしら」、と思うようになり。家族達が一緒にテレビを観たりゲームに興じているときも、いちいち娘のことを気にかけることはしないようになります。

 

思春期を過ぎて成長すれば少しは変わるかしらという親の思いも虚しく、相変わらず娘は帰宅すれば自室に直行するといったスタイルを変えることはありません。

 

長女が家を出て程よい距離感ができるかと思ったのだが…

 

今回のブログに登場するFさんの娘さん(27歳)も、今まで書いてきたのと同じようなケースです。

 

Fさんは夫、長男、長女、次女、姑の6人暮らしでしたが、長女は中学生の頃から一人でいることを好むようになり、たとえばお正月、Fさんの実家に行くときなどは留守番したいというようになりました。

 

家族旅行にも行かないと言い出し、姑と二人家に残っていました。

 

かといって、家族に対し全く無視というわけではなく、親や兄や妹から話しかけられれば普通に答えていたものの、自分から声をかけることはほとんどありませんでした。

 

Fさんも長女が中学生の頃までは家族の輪の中に入れるように声をかけていましたが、「うん」とか「いや」ぐらいしか反応しないので、だんだん気を遣うこと自体が面倒になってきました。

 

長女は大学入学後、バイトのかけもちなどで家にいることはほとんどなくなりました。

 

けれども、Fさんや家族にとって長女の不在はなんとなくホッとするというのが正直な気持ちでした。

 

「お姉ちゃんがいると何となく気を遣うよね」

 

「あいつ、何だっていつもムスッとしているんだろう」

 

長男や次女が長女の話をするとき、Fさんは双方の肩をもつでもなく黙っていました。

 

そんなあるとき、夫が昇進し、お祝いをするため外で食事をすることになりました。

 

Fさんは大喜びで長女も誘ったのですが、かえってきた言葉は思いもかけないものでした。家族の行事には出席しないというのです。

 

予想外の返答にFさんはわけがわからず、理由を問いただすと長女からはこんな答えが。

 

自分は家族からずっと邪魔者扱いされ疎外感があった。

 

長女の気持ちに気づかなかったと自分を責める母親

 

自分の孤独な気持ちを家族にわかって欲しかったけれど、母親もみんなも理解しようとはしてくれなかった。今後、家族の行事などには顔を出すつもりはない、というものでした。

 

長女が今までそれほどまでに孤独な気持ちをもっていたとは認識していなかったFさんは、ただただ自分が何もしてこなかったことを後悔しました。

 

ここまでお話しを伺って、私はFさんに、「本当に今までご自身、何もしてこなかったと思われますか」と伺うと、「いえ、何かあれば家族の輪に入るように、長女には気を遣っていたと思います」と答えられました。

 

そうなのです、Fさんは決して長女を疎ましく思い、他の家族と対応を別にすることはしていませんでした。

 

その認識をしっかりもつべきなのです。そうでないと、娘から言われるがまま、母親の自分は何もしてこなかったという罪悪感を植え付けられることになります。

 

そうなると、自分がするべきことだったのにしなかったことなどを一つ一つ探すようになるのです。

 

母親であるFさんが「自分は長女のために何もしてやれなかった」と自己反省するようになると、長女はそれを見て「お母さんがもっと気を遣ってくれていたら、私は家族とつながっていたのに」という意識をさらに強めてしまうことになります。

 

ここでFさんには、「心のプロセス・カウンセリング」を受けて頂くことにしました。

 

心のプロセス・カウンセリングでは人の心の動きを辿ってみることをします。Fさんに、長女が子供のころから人とどのような関わり方をしてきたか振り返って頂くと、ある性格傾向や行動パターンが見えてきたのです。

 

それは、長女が会話の最初の段階で言葉のやり取りを省いてしまい、相手に察してもらうことを望むが、それができないならばあきらめてしまうことがわかってきました。

 

「なんでわかってくれないの?」「察してよ」。長女が今もよく言う言葉です。

 

これが長女の心の動きの傾向ですが、だからといってそれを責めても関係改善にはつながりません。

 

大切なのはFさんの、自分を責めることなく長女とこれからどのように向き合っていくのか、そのスタンスをしっかり見定めることです。

 

そうでないと、自分が長女に何もしてやらなかったという自己反省モードに再び入ってしまう可能性があります。

 

その後、Fさんは長女に向き合う際のスタンスを次のように変えました。

 

それは、「相手に期待する前に、あなた自身が自分のメッセージを届けるために努力が必要なのよ」ということでした。

そのために、長女とは会話が終わりそうになるとき会話のやり取りをもう1クールだけつなげるようにしたのです。

 

そのとき、「あなたは今、こういうふうに思っているのね」という感情面でのフレーズをFさんが付け加えることで、長女の表情が少し和らぐことに気づいたといいます。

 

長女との関係を変えるのに今からでは遅いということはありません。

 

☆    ☆     ☆    ☆     ☆

 

今回も最後までブログ記事をお読み頂きありがとうございました。

 

もし今現在、娘さんとの関係がうまくいかなくて悩んでいらっしゃるのであれば、ほんの小さなきっかけを作ることで、改善につながることがあります。

 

そのきっかけ作りのヒントとなるものを、電話によるお試しカウンセリングでもご提供させて頂いております。

 

対面カウンセリングをご検討であれば、セッションの展開方法についてもご説明させて頂きます。

 

お問い合わせは私のホームページからご連絡ください。

 

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