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家族から孤立している娘、どのように接したら?
夕食後もテレビを見ながら家族団らん。心温まる風景です。でも、その時に一人だけ会話にも加わらず黙々と食事を終えて自室に向かう娘。そのような姿を見たら、母親として心が痛むでしょう。
「いったいどうしたのかしら。最近、様子がおかしいわ」と心配する。
それとも、なぜ家族の輪に入らないのかしらと腹立たしく思うかもしれません。
「また、いつものご機嫌斜めが始まったのね…」
思春期の娘なら反抗期のせいにしてしばらく静観する方法もあります。
けれども、それがあまりに長く続いた場合は何らかのアプローチを取った方がよいでしょう。
なぜなら、娘さん自身、何か悩みを抱えているかもしれないからです。
ところが、親の対応として異なる場合もあります。
「あの子っていつもムスっとしてああいう性格なのよね」というように、娘をいわゆる「扱いにくい子」ととらえてしまうと、いつものことだからと状況を放置するかもしれません。
娘が一人で友人や学校、社会人ならば仕事など、悩みを抱え悶々としていても、「それなら話してくれればいいのに」と親は思います。しかし、なかなか言い出せない娘もいます。
たとえば、親に心配をかけたくないと思っている。
または、娘が親に相談すれば必ず「だから、あなたが悪いんじゃない」とか、「そんなことで悩んでいるの? 大したことないでしょう」と言われてしまう。そうした親子関係であるのならば、娘は悩みを話さなくなるでしょう。
他の家族が楽しそうに笑ったり、話したりしているのを横目で見ながら、その中に入っていくこと自体ハードルが高くなってしまっている娘は、孤立感を深めます。
本当は、娘さんの状況に親が早く気づいてあげるべきなのです。
「まったく、あの子ったらいつも自分一人で行動して、どうして家族の中に入ってこないのかしら」と思う前に、入りづらい何かがあるのではと親は自分に問うべきです。
「親に話したって、どうせ叱られるだけだから」と娘に思われるようになる前に、大した話題でなくても子供の方から話しかけられるようにする雰囲気作りはできませんか。
他の兄弟姉妹と親達が冗談を言い合ったりしている様子を、娘さんは知らぬふりしているようですが、実は背中で感じとっているのです。
なぜ、私がブログでこのテーマを取りあげたかというと、多くのクライアントさんから次のような話をたびたび伺ってきたからです。
「子供の頃、学校生活や友達のことを親に話しても、『今忙しい』とか『そんなのはお前が悪い』と言われるばかりで、そのうちどうせしゃべっても聞いてくれない、何を言っても無駄と思うようになった。そして一人で部屋にこもり、親との接触を避けるようになった」というのです。
娘さんが家族の輪に入らず自分の部屋に閉じこもってしまうのは、近寄りがたいとか、性格だけの問題ではありません。
娘さんがどうしても他の兄弟姉妹とは打ち解けられない気まずさを感じていたり、親に気軽に話せない何かを感じてしまっている可能性はありませんか。
また、日頃の忙しさにかまけて娘さんが話したそうにしているのを、見過ごしてはいませんか。
さっさと自分の部屋に行ってしまって可愛げのない子だと、決めつけてはいませんか。
最近、娘さんとゆっくり話をしたのはいつだったでしょうか。
「あの娘は自分から話はしない子」。
「親は私の話なんか聞いてくれない」。
この思い込みがそれぞれ強くなると、母娘の関係は平行線をたどるようになり、距離はさらに広がってしまいます。
娘さんが家族の中で孤立、疎外感を持ち始める前に、それに気づいてまずは親としての態度を変えることから取り組んでみませんか。
態度を変えるといっても…何をどうやってと躊躇される方には、私のカウンセリング
で娘さんから話しかけてもらえるタイミングをつかむようにして頂きます。
すでに娘とはぎくしゃくしている、何を考えているのかわからない。とりつくしまもない、といった状況であるのなら、今から状況を変えるようにしましょう。
娘さんを扱いにくいと感じているならば、あなた自身の心のどこかに、子供との関係を恐れる気持ちがあるのかもしれません。
カウンセリングでは、そうしたご自身の気持ちと向き合って頂きます。
母親なのに、実の娘に対して苦手意識がある。それはよくあることです。そのお気持ちを認識して頂いた上で、新しい関係作りを生み出すためのカウンセリングを提供させて頂きます。
私のカウンセリングを受けて頂いて、「娘との会話がスムーズになったとまではいかないけれど、以前のように食事が終わると何も言わずに自室にひきこもってしまうということはなくなった」というメールを頂きました。
家族の中で娘さんの孤立を防ぐには、ほんの少しのきっかけがあればいいのです。
母娘関係改善カウンセリング 横山真香 横浜元町&東京広尾ルーム