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「わかってくれない」を連発する娘にどう接したら?
※11月母娘問題講座開催のお知らせがブログ記事文末にあります。
母娘関係改善カウンセラーの横山真香です。
娘の「わかってくれない」が始まると、心臓がドキドキするという母親
「お母さんなんか、どうせわかってくれないんだから、私のこと」。20代の娘の言葉に「また始まった…」と思う母親。
こんな思いを抱いている母親は少なからずおられるはずです。
「あなたのことをわかってあげない、なんて思っていない。むしろ、一生懸命、わかってあげよう、理解してあげようと思っているのに、あなたの方から私と話そうとするのを拒否しているのじゃない」
そう言いたい気持ちをぐっとこらえることもあれば、口走ってしまうこともあります。
「もう、いい加減にしてよ。何が言いたいの。わかってもらいたいのは何をわかってもらいたいの?」
母親がそう言うと、娘の方は「そんなこと、言わなきゃわからないの? 母親でしょう。わかってよ」と言い返してくるのです。抽象的なことを言われても…と困ってしまう母親。
ああ、また娘が怒りだして、部屋のドアをバタン!と閉めて、いつものが始まる。そう思うと、不安で心臓がドキドキし始めるのです。
母娘関係改善カウンセラーの私のところには、同じようなご相談をいくつも受けております。
クライアントさんに伺うと、「わかってくれない、と娘に言われても、正直そんな言い方をする娘の気持ちがさっぱりわからない」と途方にくれる方が多いのです。
こうしたケースの多くは、普段は娘さんとの仲は普通か、良好な方です。ところが、娘にスイッチが入るか何かすると、それまでの友好ムードが一転して母親への攻撃が始まるというパターンが多いのです。
それでは、娘さんが態度を一転させるのはどのようなときでしょうか。よくいう「地雷を踏む」という言葉があります。
何もわからずに地雷を踏んでしまう。つまり、うっかり娘の気に入らない事を言ってしまった、やってしまったときに怒りのスイッチが入ってしまう。そのパターンさえわかれば、地雷を踏まないように注意すればよいのです。
ところが、クライアントさんの多くは、そのパターンがわからないと言うのです。
これは当然のことです。なぜなら、娘さん本人に聞いてもはっきり答えることはできないでしょう。
娘は気分次第で母親に当たるのか
では、娘は気分次第で、ときには母親と仲良くしたり、あるいは怒りの矛先を向けるのかということなのでしょうか。これだと、母親としてはお手上げ状態です。
いつも娘の顔色を伺いながら、「今朝は機嫌が良さそうだからうまくやれるかも」とホッとしたり。あるいは、「なんだか今日はひどく不機嫌な顔をして帰ってきたから、何も言わないでおこう」といったようにビクビク、とまではいかないけれど、気を遣いますよね。
さらに、このようなときはもう一つの感情が生じているはずです。
それは「私は親なのに、なんで娘の機嫌をいちいち気にしなければならないのかしら」
という腹立たしさと、オドオドする自分に対する情けなさ。
娘は気分次第というわけではないのです。母親の何か言ったひと言や態度が、自分が抱いている不安をあらためて気づかせる素材となってしまうのです。
たとえば、娘は自分に友人がいないと思い込んでいる。そんなとき、「あら、とてもいいお天気の休日なのに、どこにも行かないの?」という母親の言葉が、「友達がいない孤独なあなたは、休日も出かける機会がないのよね」と言っているように聞こえてしまうのです。
けれども、それならこの言葉がけは娘にとってどう感じるのだろうといちいち事前にチェックしながら口を開くというのは、不可能です。言葉は瞬間に出るものですから。
こうして、娘が家にいるとストレスだと話す母親は多いです。
「うちだけかしら、娘の機嫌を母親が伺っているのは」と思わないようにして下さい。
「うちの娘がわがままなのですよね」とあきらめ半分に言うクライアントさんもいます。
それが当たっていることもあります。うまくいかない事があると、母親にあたってしまうのは、娘がわがままだから。感情のコントロールができずに、20代になっても母親に「わかってくれない」と言ってしまう。
しかし、母親にしてみれば、娘のわがままだけでは済まされない問題です。なぜなら、一緒に生活していて娘の機嫌に付き合うわけにはいかないのですから。
娘の「わかってくれない」が始まったら
では、娘の「わかってくれない」が出たとき、母親としてどのような態度に出たらよいのでしょうか。
その前に理解しておきたいのは、娘が「わかってくれない」と訴えるその言葉の奥には何があるのかということです。
それは自分が抱える不安をコントロールできない苛立ちです。人間関係のつまずきや仕事のストレス、容姿や能力などのコンプレックスからくる自信のなさ。様々なものが不安となってのしかかってくるのですが、これを自分で解決できないと思い込んでいるのです。
そこで、娘は母親にこうした様々な思いを抱いている不安を少しでも軽くしたいと思い、母親にSOSを出すのです。
それでは母親として娘のSOSにどこまで応えてあげればいいのでしょうか。
娘が自分では乗り越えられない問題と思う込み、過剰な期待を母親にかけてしまう場合。それは依存になってしまう可能性があります。それを事前に、食い止めるためにもどこまで応えられて、どこまでは応えられないのか。母親自身がきちんと線引きするべきです。
これが先ほどの疑問に対する回答の一つですが、母親としてもしあなたが不安感をもっているなら、その気持ちに寄り添うことはできる。けれども、本当に具体的なアドバイスが欲しいのなら、できることもあればできない場合もあると伝えた方がよいでしょう。
それを言ってしまうと娘が、まるで突き放されたように感じてしまうのでは、と心配されるクライアントさんもいます。しかし、娘の過剰な期待が依存につながることを考えると、きちんと境界線を引いた方がよいのです。
繰り返しますが、娘の「わかってくれない」は怒りではなく不安です。この不安を何とかして欲しい。でも、目の前にいる母親がオロオロすると不安感がさらに大きくなって余計に怒りが募る。娘の心の奥にある感情を理解しないと空回りするだけです。
避けたいのは両者がイライラして感情をぶつけ合うことです。こうなると、お互いの人格攻撃となり、肝心の娘の不安を解明することとは大きく外れてしまいます。
娘は自分の思いや感情を話すことなく、「どうせこの親はわからない」と決めつけてしまいます。
娘本人も実は、自分の感情がコントロールできずにいることを自覚している人もいます。母親に当たってしまってもしょうがない、と思いつつ繰り返してしまっていることも考えられます。
このようなケースは、娘さん自身、カウンセリングなどを受けて気持ちを整理することが状況改善につながる可能性があります。
母親として、この状態が自分にとってとてもきつい、状況が打開できないなど、負のループに入り込んでしまっている状態ならば、ご自身がカウンセリングを受けることもご検討ください。
私のセッションでは、娘さんとのコミュニケーションでどこがこじれてしまっているのかを探し出し、その後の具体的な接し方を模索するコミュニケーション・リセットカウンセリングを行っております。
まずはお電話によるお試しカウンセリングをご検討ください。リセット・カウンセリングの内容について詳細をご説明いたします。
以下、今月11月母娘問題講座のご案内です。
「「認められたい~承認欲求が強いのは母親のせい?」
第5回母娘問題講座『認められたい~承認欲求が強いのは母親のせい?』
日時 2018年11月17日(土)午前10時30分~12時30分
場所 港区南麻布4-5-48 フォーサイト南麻布5階セミナールームD
参加費 3000円
申し込み・問い合わせ 私のhpより。または090-5206-8576へ直接、お電話、またはSMS(ショートメールサービス)でもお受けしております。